No.62 - 「質が欲しければ量をこなせ」が、デタラメな理由。
こういうテーマ、過去にも何度か書いてる気がしますが……
今日見かけたWeb記事で、某有名タレントがアホっぽいことを意識高く言ってたのがすごく嫌だったので、またちょっと視点を変えて書きます。
いわく、こういう話でした。
質が欲しいなら、量をこなせ。それ以外に方法はない。
実力も経験もない若手が、最初から質を求めるなんて言語道断だ。
とにかくやれ。文句を言わずにやれ。成功してる人は全員、若いときに量をこなしている。
もちろん、全否定はしないし、一理あると思います。
まったく努力しないで、最初から質を手に入れるのは恐らく不可能です。
ただ..…
こういうの、嫌いだなぁ。と個人的には思います。
「質よりも量が大事」は、本当か?
ちょっと考えてみましょう。
質が欲しいなら、量をこなせ。
これは、まあ、ある意味そうかもしれないし、そうじゃないかもしれません。
ある程度は正しいけど、完全に正しいとは思いません。
それ以外に方法はない。
これは、嘘です。
大嘘です。詐欺です。
本気でそう思ってるとしたら、単なる生存者バイアスか、もしくは、シンプルに頭が悪いだけです。
なぜかというと、「とにかく量をこなせば質が付いてくる。だから量が大事なんだ」って、普通に、教科書通りの正論でしかないからです。
いわゆる「正論っぽいもの」って、ほとんどが役に立ちません。
給料は、能力ではなく所属業界で決まる。だから年収の高い業界に行け。
大手ホワイト企業に勤めていれば、雇用は安定しているし、給料も高い。
英語を身に付けろ。英語スキルがあれば、将来の道が拓ける。
こういうの全部、嘘ではないけれど、ぶっちゃけ、あんまり価値のない情報ですよね。
年収の高い業界に行け
行けるんならとっくに行っとるわ!!!
大手ホワイト企業なら安泰
入れれば、の話だけどな!!
あと、リストラされたら一瞬で終わるけどな!!
英語を身に付けるのが大事
知っとるわ!!!!
でも、できねーもんは仕方ねぇだろ!!
これで、ハイおしまい。なんですよ。
単なる「正論」って、ほとんど価値がありません。
まあ、総論としては正しいけど、各論としては全然正しくないよね、ということです。
私も、たまに「英語を勉強するのが大事」とTwitter(X)で言ってますが、正直、あまり意味のないアドバイスだと自分でも思いながら言ってます。
というか、「正論」だけど、そこに「学び」はないし、「アドバイスとしての価値」はほとんどないです。それを自覚しています。
だからこそ、最近の記事やツイートでは、
英語を学ぶと、みんなの知らないどんな良いことが待っているのか
具体的にどんな教材やツールを使えば英語を身に付けられるのか
などの内容にフォーカスしています。その方が、読む人にとって意味があると思うからです。
ただ「英語を学べ」「年収の高い業界に行け」で終わりだと、当たり前のことを言ってるだけのお節介説教オジサンになってしまいます。
「質よりも量をこなせ」も、同じです。
ただのお節介説教オジサンです。クソダサいです。
どんなに頑張って「量」をこなしても、「質」が付いてこない理由
「質よりも量をこなせ」よりも、実はもっと大事なことがあります。
それをちゃんと理解しておかないと、「いくら量をこなしたところで、まったく質が付いてこない」というオチになってしまいます。
「質よりも量をこなせ」は、正しい前提条件がなければ、ただのデタラメです。
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