#聞いたよ20歳 vol.55 千鶴さんへ
聞いてよ20歳!
20歳に伝えたい文章を1000字以上で投稿するコンテスト。応募作品に対しての感想を投稿する、それが聞いたよ20歳!です。
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55."あがり”たくなったら"一回休み”を
作品の感想に行く前にひとつ、千鶴さんの写真、とっても素敵じゃないですか?
風景写真を撮ることが得意だとおっしゃっていますが、もはやプロではありませんか。作品の途中途中を彩っている写真はもちろん、ツイッターに載せている写真も美しすぎます。
ノスタルジックな香りがする写真、とっても好きです。千鶴さんのような写真は心がゆったりよ心地よくなります。あらためて写真の良さにうっとりしました。
それでは、感想に参りましょう!
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世間的に言う「レールに乗った人生」を歩んでいた私は、あの日死んだ。この肉体は実際死んでいないけれど、こころ的には一回完ペキに死んだのだ。だから今、私は「どうにでもなれ」と思っている。
レールに乗った人生を歩んだ結果、大人になることが怖くて、苦しい思いと戦ってきたのだと千鶴さんはおっしゃっています。
20歳の記憶をあまり覚えていなくて、辛かった出来事を詳しく書かれていないこと、千鶴さんの作品を読んで「苦しかった記憶はあまり思い出したくない」ということだと感じました。
そういった過去の出来事って、書くのはもちろん思い出すだけでもかなりしんどいことです。振り返ってみるなんて綺麗なこと、できる人は限られるんじゃないかと思います。
でも千鶴さんはポジティブに、「どうにでもなれ」と気持ちを切り替えて、過去の自分をバネに、拳を突き上げています。その拳を私も一緒にあげたくなりました。
拳をあげる理由がかっこいいじゃないですか。
きっと、乗り越えた千鶴さんにしか見えない景色があったはずなんです。千鶴さんの撮った写真のような、美しい景色が。私じゃどうも見ることはできません。
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人生はたぶん、あれだ。すごろく。しかも、ほとんどのマスに何も書かれていない。
人生はすごろく。なんだか心に響く表現だと思いました。
真っ白なコマに、目標を書き足す。そこに向かってサイコロ振って、数歩でも進みながら、時には後退しながら、着実に前に進むことができます。
私のすごろくは、どのように平坦で、どのように険しいのか。
死とは「あがり」だ。サイコロはおろか、空白のマスに文字を書きこむペンも、自由に書きこめるその空白のマスすらも目の前から消えてなくなることだ。
だから、もしあなたが空白のマスに「今日死ぬ」と書きかけたら、とりあえずまずは「一回休み」と書いてほしい。
これから先の、「あがる」までの私のすごろくは、どんな感じなんだろう。どこかで大金がもらえるマスにたどり着くのか、どこかで結婚というマスにたどり着くのか。
今順調な20歳も、一回休みのマスにいる20歳も、記憶の片隅に置いておいてくれ。「あがりたくなったらとにかく一回休みにしろ」と叫んでいた実質5歳がいたことを。
そして「一回休み」にたどり着くのか。「一回休み」にたどり着いたら、遠慮なく休みたいな。その前に借金のマスだとか、クビになるマスにたどり着いてしまったら、遠慮なく休んでしまおう。
「すごろく」って考えたらワクワクしてきますね。
ここまで書いて思ったんだけど、「人生はすごろく」って、つまり人生ゲームのことでは?
千鶴さんのオチが最高すぎます。心がストンと楽になったと言いますか。
私は千鶴さんに出逢えて嬉しいです。一回休みを選んでくれてありがとうございます。これからもお互い、人生ゲームを楽しんでいきましょうね!
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