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転生システムズ

音楽を聴きながら書いたので
流しながらお読み頂ければ幸いです。

2023年9月きゃらを逝く
楽しそうに山登りをしていて
スタエンドエフエムで
数人しか聴かないのに
ライブ配信していたときに

あっなんか松ぼっくりが転がってる
ちょっと追いかけてくる~
あ~~~~~~~~~~~~~~~

それからきゃらをのライブは
けたたましい音を奏でたあと静まり返る
皆が心配するなか

きゃらをが記事をnoteに出すことはなかった
彼は天に召されていた
ただ、魂になったきゃらをは困惑していた

茨城県警が自殺か事故か判別できずにいた。
彼の会社は生前うまくいっていなかった
にもかかわらずnoteにうつつを抜かして
立ち行かなくなったのであろう

自殺と断定された
それが不満で、しばらく
現世に残っていたけど
これ以上残っていると成仏できなくなると
怒られたので、何代か前のご先祖様に
手引きされて三途の川を渡った

閻魔様の面接を無事を終えて
なんとかギリギリ天国にいけたのは
幸運だったかもしれない

死んだばかりだから
転生もしばらくないだろう
死ぬことで思い出すことはある

還ってきた懐かしい感覚
亡くなっていた父親とも前世の事を
詫びたり甘えたりもして
久しぶりの再会に盛り上がる

時間はあるから
だんだん持て余してくるけど
割と自然の風景が色鮮やかで
散歩に出る毎日が楽しかった

何か偉業をなしたわけではないから
天国と言えども3階建ての
ボロアパートの1室だけど
心はあたたかく満たされていた

そんな時期の散歩中にふと
見知った魂をみかけた

「あっ寝た子さん!」
「あっきゃらをさん!」

驚いたな。寝た子さんは
まだお子さんも小さいのに
ここにいてはいけないのではないか?

「どうして?」
それは、何故こっちに戻ってきたのか
尋ねたのだけど

「一人で山登りをしていたとき
 スタエフしていてね
 それで、獣道に調子にのって進んだら
 松ぼっくりが転がってきて・・
 それを追いかけたら転落してしまって」

少し恥ずかしそうにする
間抜けな死に方だな・・と
笑えない自分がいた。
似たタイプは死に方まで似るのかな?

「だけどさ、茨城県警の人たちってひどくて
 自殺か事故かで自殺にされてしまった
 閻魔様には自分で命を絶ったんじゃない
 そんな説明がしんどかったなぁ」

茨城県警は雑なのかな?とは思うけど
ここでは時間は沢山ある
寝た子さんとは生前の話で盛り上がった

「そういえば、聞いた?」
「何を?」
「おひたちさんのことなのだけど」

かつて、おひたちさんと言う人がnoteにいた
今は辞めてるみたいだけど

「地獄に落ちたらしいよ」
「こっちにこれなかったんだ?」
「不貞を重ねた数が多すぎたみたい
 それだけならいいのだけど
 閻魔様の前でごまかそうとしたらしい」

おひたちさんらしいなと思った

「でもあの人、前世、カメムシだったでしょう
 だからまぁ、人間時に結構やらかしてたけど
 それはしょうがないかなと思うよ。
 カメムシにしてはよく頑張った方だ」

それでも地獄に落ちた人とは
なかなか再会できることはない。
彼は永遠の時の中を業火で炙られる毎日だ

それからも懐かしい人と話したり
ご先祖様だった人に話を聞きにいったり
時間はあるはずだった

だが、人間の世界でまだ1年もたってないのに
急に行政の方から招集がかかった

何でもどこかの国で戦争が起こり
大量に人が亡くなってしまい
バランスを取る為に転生が必要だとか

あくまで噂だから
本当のところはわからないけど
俺は区役所に向かったら

既に寝た子さんがいて
彼の後ろに並んだ。

「寝た子さんも転生するの?」
何とも間の抜けた質問だ
ここにいるってことはそうでしかない

手渡された転生先をみて
前の列の人たちが一喜一憂している

オヤガチャなんて言葉も
人間世界にでもあるくらいだから
それは良い家に生まれたい

前回人間だったときは男だったけど
今度も男になるのかな?
まぁどっちにしにても人間で
そこそこの家庭に転生できればいいかな

そうこうしているうちに
寝た子さんが指令所をみて
酷く落ち込んでいた

心配になり声をかけた
「これ・・・見てよ」
そういって見せてくれた指令所には
書かれていた

「カマキリ・雄」
「え?人じゃないんだ??」

基本人は、人になるはず
でも、おひたちさんのような例外があるから

「最高に感じた瞬間に
 食べられちゃうよね」

それほど雌は子育てにはエネルギーがいる
(かわいそう・・・)
心からの同情で
声に出すのも申し訳ない気がした

そして、俺が呼ばれた。
人の心配していてばかりもいられない
こうなれば、貧乏でもいい
せめて人になれていますように

そう願い開いた指令所に書いてあったのは
「カナブン・雌」

俺?前世でそんなに
酷いことしたっけ?
あまりといえばあまりだ

俺と寝た子さんは
職員に詰め寄ったけど言われたんだ。

「noteってブログで読みもせずに
 スキつけてたことあるだろう」

「そんなに重い!?」

恐らく来世は昆虫になる人は多いだろうな

それで地獄に落ちる人生になったときは
やーさんか、着ぐるみさんに
天国から糸をたらしてもらおう。

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