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きゃらをの世界

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過去に書いたショートショートです。当時は1500円とか 結構イイ値段でだしました。 全部まとめました。
シュールな笑が欲しい人には向いているかと思います。
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2021年7月の記事一覧

大きなカブじゃない

何人という単位が正しいか解らないが そこには共同で頑張っている人達がいて 遂に引き抜かれた今 俺は結構腹が立っている 巻き込まれた感がエグイ そこには爺さんと婆さんと孫娘 さらに犬、猫、鼠がいた やったーと彼らは喜んでいたけど 円盤から俺が出たところで 皆フリーズしている様子だった 「なんだよお前らぁ」 「ええぇぇぇぇ」 そうか細く声をだしているのは爺さんだった 「なんなんですか・・あなた!!」 「なんすかって見たらわかるだろう  地球外生命体だろうこっちは」

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きゃらをは誰だ?

2021年きゃらを逝く それは作業現場で落下してしまった 外傷はほとんどない 高さだって3m上のところから 落下したにすぎない だがきゃらをは死んだ 今日、きゃらをの葬式が しめやかに執り行われている 死後の世界とか意識していなかったけど 母ちゃんが泣いている ごめんよ。なんて親不孝な俺だ 順番が逆だったよね 霊魂になっている俺の声は母ちゃんには届かない まぁ労災には一応会社で入っていて 代表だけど、代表も入れる保険だから 少しは生活費の足しになるかな そんなに多

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侵入者

俺はこれ泥棒を生業にしていて 結構な屋敷というか まぁ言ってしまえばキャッスルかな 忍び込んだんだよね だけど不気味なんだよな 何か視られているような感覚 とっととお宝ゲットしてズラかろう なんかでも奇妙な歌声が聞こえてくるな カーイカイカイッ カーイカイカイッ 誰かがどこか痒いのだろうか? そういえばこの時期蒸し暑くて 蚊も多いからな 俺もなんか背中を刺されているみたいだ ちょっと背中が痒い 意識すると物凄く痒いよ 仕方ないので少し壁の角で 背中を擦りあてていた

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トランペットと我が人生

1900年代前半 俺はアメリカで生まれた うちの家系は貧しかった 何をしても貧乏な両親に 子供ながらに荒んでいた たまたまそこに楽器屋があったんだ 意識したわけではないのだけど ショーウィンドウ越しにキラキラしている 楽器が眩しかったので魅入っていた その程度の感覚 欲しいとかそういうことでもなく なんとなく食い入るように見ていたら お店の店主が出て来た 「てめぇこのクソガキ!盗みにきたかぁ」 滅茶苦茶怒られた ただ眺めていただけだ それに俺は楽器は弾く事はできないし

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