【書評】純粋理性批判
所感
哲学者の言っていることは、ある部分は真理っぽいし、ある部分は問題がある。
カントの問題は道徳を重視しすぎているところ。
カントの主張に含まれる真理っぽい部分は、哲学には議論すべき対象とすべきでない対象があると区別したこと。神や魂、自由といったものは人間が時間、空間で認識できないから、それがあるかないかを議論しても意味ないと言ったこと。この功績は大きい。
自由は認識できないものだけど、「どういう行為が自由と言えるか」という問いに変えれば、議論ができる。人はどう生きるべきかという問いにカントなりの主張がある。カントは道徳的な生き方が自由って主張をしてるけど、人によって自由の定義は変わる。互いにとっての自由について対話をすることで、人間にとってあるべき自由の姿が洗練されていくと思う。
カントはエニアグラムだとタイプ1っぽいな。ルール好きそう。哲学者は個性的な人が多いからエニアグラムタイプが推測しやすい。ニーチェは完全なタイプ4だ。
何人かの哲学者の主張と、哲学者が何年に生きていたか、そのときの時代背景についてなどを知ると、哲学が少しずつ進歩してきた学問なんだなってことがわかって面白いなとかんじました。