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ブッダのおしえとは①四諦の教え

⑴真理の体系
さとりとダルマはブッダの悟りがブッダの教えとなって展開する。全ての人々はこの教えに導かれて自らもまたさとりを得ることを目的としているのである。
では、その『さとりの内容』とはなにか。それは、
ダルマ(法、dharma)』の自覚である。「存在するもの、ブッダの説法、などを様々な意味をふくんでいる」。学問的な用語でわかりやすく言うなら『真理』(truth)だろう。仏教はダルマの宗教即ち真理の教えであると言われている。

ダルマがどちらかと言えば一般的真理をさすのに対して人間の宗教性において受け止められる場合ダルマより主体な言葉として『サティア』即ち『諦(たい)』の語が用いられる。従って『諦』とは真理というより「真実」とすべきものであろう。そして4つの真実を教えたものが『四諦の教え』である

『四諦』とは現代訳するならば『四つの真実なるもの』とすることができる。しかもそれは仏教の根本思想を代表するものとして仏教全般にわたる教義内容を具体的に示すものである。

『苦』と『集』の2つはわたしたちが生死にさすらう「苦」とその原因を述べ、『滅』と『道』はさすらいを脱した安らぎの境地とその安らぎに至る修行方法を述べたものである。苦という現実に立って道という実践方法を示すこと、それが『四諦説』の基本的立場である。

『四諦』
1、苦諦…この世の全ては苦の世界である

2、集諦…苦の原因は執着、煩悩である。

3、滅諦…苦の原因を滅すれば苦は断たれる

4、道諦…苦を断つためには正しい修行が必要

1、2=迷いの世界       3、4=さとりの世界

四諦説は最初の説法と呼ばれる。また、ブッダが初転法輪の時に説いたものである。従って四諦説は難解な縁起の理法というさとりの境地をいかにすれば他の人に簡単に理解させるかを工夫して考え出された組織的な理論であり説明であることが言えよう。

縁起えんぎ
他との関係が縁となって生起すること。 自己や仏を含む一切の存在は縁起によって成立しており,したがってそれ自身の本性,本質または実体といったものは存在せず,空である,と説かれる。

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