ブッダの生涯⑶ ブッダ生誕
・誕生
ヒマラヤ山脈南側にタラーイと呼ばれる盆地がある。その盆地にガンジス河の支流であるローヒニー川が流れている。ローヒニー川の西側にシャーキャ族が住み東側にコーリア族が住んでいた。ブッダはこの地の住人シャーキャ族の第一子として生まれた。父はシュッドーダナ(浄飯王)、母はマーヤー夫人といい、父浄飯王はシャーキャ族の王位にあった。
母マーヤー夫人はお産のため故郷コーリア族の国に帰る途中、ルンビニーと名付けられた花園に立ち寄りそこで休憩中にブッダを産んだと伝えている。
伝説によるとブッダは誕生後直ちに四方に向かってそれぞれ7歩ずつ歩き出し『天上天下唯我独尊』と宣言したと伝えている
『天上天下唯我独尊』
⇒この世の中で誰もがみんなかけがえのない尊い存在である……位の意味か??
この伝説は後世の仏教徒の創作である。また「即7歩歩く」はシャーキャ族内の誕生祭の儀礼であると指摘する向きもある。
ブッダは80歳まで生存したとされているが実際何年から何年まで生存したのか。これには諸説様々ある。
1、衆聖点記説…紀元前566〜紀元前486
2、南方伝説に基づく年代
ガイヤー説…紀元前563〜紀元前483
ヤコービ説…紀元前564〜紀元前484
3、北方伝説による年代
宇井博士説…紀元前466〜紀元前386
中村元博士説…紀元前463〜紀元前383
などがある。
ブッダは『シッダールタ』と命名された。シッダールタとは『目的を完成した者』という意味である。シッダールタの母マーヤー夫人は産後7日目に世を去った。そこでマーヤー夫人の妹のマハープラジャーパティーが養母に迎えられ、彼女によってブッダは育てられた。この出来事はブッダの人生観に大きな影響を与え後に出家する一因となったと考えられている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?