小説 空を見上げれば(上)51

こんばんは。小説家の藪田建治です。

今日はオフだったので、1日執筆をやっていました。皆さんはどう過ごされていましたか?関係ないことですけど、明日はサッカー日本対オーストラリア戦ですね。日本の勝利を願いましょう。何の話だよってことですが(笑)

さて小説をアップします。

「こっちの思いだけを押し通そうとしても、子供にも心情があるのだから。そりゃあ分かり合えない。でもこっちが理解しようとすれば、ほんの少しずつでも相手も変わり始める。」
「はい。」
「難しい問題だからこそ、こちらも立ち止まって熟考する。それも大事なことかもしれんな。」
「そうですね、勉強になりました。ありがとうございます。」
「まあ近い存在ほど分かってもらいたいって甘えが出たり、相手が見えなくなったりするものだから。君が家族間で悩んでいることはなんとなく分かっていた。君が自立した大人になってほしい、子供の夢を叶えさせてあげたいというのもよく分かる。それは親なのだから君が強く願うのも当然だ。でも子供というのは、成長していないようで日々成長しているように思う。目には見えなくてもな。だから暖かく見守ってやれ。」
「ありがとうございます。」
 心が少しずつ軽くなる。どこの家庭にも言えない悩みがある。自分の家だけではないんだ。

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