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オンラインバンドコラボ~Six Days On the Road~covered by Lightning Speed Flames

自分のワールドワイドオンラインバンド「The Lightning Speed Flames」のMystery Trainに続く第2弾はカントリーオールディーズのスタンダード「Six days on the road」。

今回もThe Lightning Speed Flamesの創設者でもある総合コーディネイターのRyoさんが色々と活躍してくれ、技術的な事や経緯詳細等は彼が記事にしてくれているのでそちらを参照してもらうとして

今回は演奏上のコダワリポイント…なんかを書くとあまりにもマニアックかつこれは教則記事か?みたいな専門用語オンパレードな上にそこから発展して最終的には人としての在り方が技術として表層に出るのだ・・・みたいな哲学的な内容になってしまい、あまりにもキャッチーさに欠ける記事になってしまいそうなので、今回は曲そのもののバックグラウンドやその他所感について中心に書いていきたいと思う。

原曲は1963年のDave Dudley。ビートルズアメリカ上陸の前年で60年代アメリカンオールディーズヒットポップス最後の年にカントリー方面からトップ40に食い込んだ曲で、アメリカ本国&西洋では結構浸透している感のある曲。カバーバージョンも無数にあるものの、日本での浸透度は低いタイプのスタンダードオールディーズで自分もタイトルぐらいは知っていた・・・な曲。

そんなこんなで自分にとっては強く「本場のリアルなオールディーズ」を感じさせる選曲で、そういう観点からも満足度の高い2度目のオンラインバンドコラボを遂行することができたように思う。

ロック史過渡期ならでは・・・の怪しげなエフェクトやサウンドプロダクションが顕著なカントリーシャッフルな原曲がいろんなカバーのフィルターを通して最終的にストレートなチャックベリー風エイトビートロックンロールになり、気づいてみれば参考にしたカバー群のどれにも似ていない・・・みたいな感じになったのも気に入っている。

曲の歌詞もアメリカ版トラック野郎・・な内容で、デカいトラックを転がし町から町を転々と腕一本で巨大な鉄の馬を駆る現代のカウボーイ、たまに戻る故郷はつかの間の休息・・・・的な、男のロマンな内容だ。

前回のカバー、ミステリートレインの際は映画「ブルースブラザーズ」を引き合いに出したが、今回自分の頭の中で描き浸ったのは「トランザム7000」や「激突」なんかの劇中の世界であり、ギターを弾いてる時はバートレイノルズの相棒のジェリーリードや「激突」の最後まで腕とカウボーイブーツしか見せない(見えない)ドスのきいたタンクローリーの運転手になったつもり・・・でそんなアメリカンな妄想も捗りそこの部分でも楽しめた。ちなみにバートレイノルズは自分が大変に憧れる大人の男性像の雰囲気を醸し出す俳優であり「激突」は好きな映画のトップ5には間違いなく入る作品だ。

ところでこの曲、歌詞の一節に「I'm takin' little white pills and my eyes are open wide」との1節があり、訳すれば「小さな白い錠剤を飲めば眠気も吹っ飛ぶ(のでずっと運転してられる)」・・・みたいな内容が思いっきり歌われており、色々と大らかだった時代だったとはいえ、自分が知る範囲ではこの当時でもこういう内容はセンサー的に引っかかったはずでいくつか事例も思いつくのだが、出自がカントリーフィールドのローカルでなおかつティーンエイジャー向けの流行りものロック/ポップスじゃなかったからこそ、スルーされたのか、通常はレコードよりセンサーシップのハードルが上がるTV出演時の映像を確認しても特に歌詞を修正したような形跡もなく、逆に言うとポピュラー音楽にセンサーシップ的な要素が発動するのは対象リスナーがティーンエイジャーの場合に殊更強くなる傾向があるのかもな・・・・等とアメリカンロックンロール/ポップス史研究の観点からもなかなかに考察/気付きが捗りそういう意味でも実り多き機会だった事も付け加えておこう。 

その他にもオーバーワークやスピード違反や過積載等・・は全てゲーム感覚で楽しみながら「うまい事やってのける」的な発想が貫かれたアウトローカントリーな内容も含めて自分好み・・・な曲であった。

・・・前回のコラボについては以下を参照。



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