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アニメ『映画大好きポンポさん』観た!超面白かった!!

 こんにちは(o・ω・o)オタクです!

 タイトル通り『映画大好きポンポさん』が超面白かったので、オススメとしてレビュー書きます。


ネタバレ有りです!ご注意!

 

 観てない人は予告編だけゆっくり観てってね!


 

 
 


 カエル的 本作の見所さんは、
 
①ジャパニメーションと海外アニメーションの複合演出
 
②映画の中で『アニメ・実写』2つの物語が描かれる
 
③新時代的表現『動画配信・クラウドファンディング』

©2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/
映画大好きポンポさん製作委員会

■作品概要


原作
『映画大好きポンポさん』(えいがだいすきポンポさん)は杉谷庄吾【人間プラモ】による日本の漫画作品。
映画プロデューサーのポンポを軸とし、新人映画監督のジーンや新人女優のナタリーの成長を描いている。第1作以後も続編やスピンオフ作品が制作され、既刊6巻。
 
映画
2020年公開を予定していたが、その後2021年3月19日公開予定となった。コロナウイルス感染拡大の影響を理由に2021年6月4日に再度延期され、同日に公開された。
 
劇場版制作
監督・脚本 - 平尾隆之
キャラクターデザイン - 足立慎吾
演出 - 居村健治
作画監督 - 加藤やすひさ、友岡新平、大杉尚広
アニメーション制作 - CLAP
 
Wikipediaより抜粋

 
 
 さ、本編レビューに入る前に、「ここどうなだろう?」と気になったポイントだけサラッと出しておきます。良し悪し(主観)清濁併せての『良作』だと思うので。
 
①ナタリーの声(大谷凜香さん)の演技
 大谷凜香さんのアニメ声優歴はポケモンとポンポさんの2作だけなので、声優としては技術不足が否めない。
 ナタリーは新人女優、演技も未熟。という設定なので、後半に進むにつれ、声の演技も上げていくという演出かと思ったものの、そこまででもなかったかな、と。後半は声に慣れてシーンの中の声の違和感とかはなくなりましたけど。
 
 でも、スイスでの振り返りのシーンは一瞬、本当に息を飲みました。
 あのシーンが作品(マイスター)の肝であるというのはしっかり感じ取れた。
 
 
②ジーンの編集スキルの演出
 カットを切った貼ったするシーン。序盤と終盤の2回観れる。
 カッコ良い演出だし、ジーンが何をやっているのかは分かりやすいけれど、個人的にはもっとリアリティのある編集作業を見たかったりして。
 でもそれじゃ観客が飽きちゃうっていう、監督や演出の苦悩があるんだろうなぁ。仕方ないんだろうなぁ、なんて思いながら観てました。

 
 さ、気になった部分を書いてみたものの、約100分の作品で気になる所が2箇所だった、っていうのは、「ほぼ完璧」と言っても良いんじゃないかなー?
 って思いました(o・ω・o)
 
 
 本編の見所さんにイクゾー デッデッデデデデッ! カーン
 


①ジャパニメーションと海外アニメーションの複合演出

 ポンポさんの原作に触れずに観に行った新参だったので、そもそも舞台が海外(ニャリウッド)であると知りませんでした。
 だから、カートゥーン味のある背景に一瞬「ファッ!?」となりました。

 でもスイスでの撮影シーンでは、背景は『アルプスの少女ハイジ』みたいな、リアリティある美術になっていたように思います。
 
 スイスの背景と言えば、雨の中での撮影シーンで雨上がり虹がかかりますが、あの虹のカットまではほとんど空が主役で映ることはないので、虹のシーンで初めて空のインパクトが出るように演出されているのが良かったなぁ、と思いました。
 
 話戻りまして。
 ポンポさんのキャラ作画タッチはジャパニメーションなのに、所々に海外味を感じるので、ロケハンでハリウッドに行って撮影スタジオを回ったり、海外アニメ(MARVELとか)も参考にされてるんだろうなぁ。

 
 と思えて新鮮な衝撃でした。
 
 ジャパニメーション☓海外アニメの複合演出だと書きましたが、アメリカの青春ドラマのような場面転換もオマージュとして使われていました。

 アメリカオマージュはもっとあるんだろうな、と。
 
 さらに言うと、意味深なカットが多々見受けられたので、海外映画のオマージュシーンもあるんだろうなー、なんて思いました。
 雨の中で泥をぶつけ合った後に濡れた大地に仰向けになった二人を空から映したカットなどはその最たるものかな、と。
 何の映画とかは解りませんが。詳しい人がきっとどこかで元ネタを記載してくれているだろう……。
 
 これだけでもけっこうなめっけもん作品だったんですが、もっと作品の評価を上げたのが、この次の項です。
 


②映画の中で『アニメ・実写』2つの物語が描かれる

 作品を観られたあなたならもうお解りですよね?
 『映画大好きポンポさん』の作品中では、
『ジーン・フィニの物語』と『Meister』2つの物語が同時進行します。
 
 内容と物語のテーマがシンクロしているので同時進行で映像が交錯しても違和感が無い。
 脚本がしっかり作られている証拠だと思いました。
 
 物語の基本は『起承転結』というのは有名ですが、
 
 人の心に訴えかける説得力のある話には、『ストーリーテリング』と呼ばれる技術が使われています。



ストーリーの基本【CAR framework】
 
【CAR framework】とは
 
Context『文脈』
Action『行動・出来事』
Result『結果』
 
この3つに基づいた物語を作るのがカーフレームワークです。
 
・Context(文脈)
『誰が(主人公)』
『いつ(時期)』
『どこで(状況)』
『何のために(目的)』
『誰と(目的を邪魔する敵や、目的に協力してくれる仲間)』
この5つを明確にします。
 
・Action(行動・出来事)
聞き手の感情を揺さぶる『挫折(敗北)』と『成功(勝利)』がある。
挫折は聞き手の共感を得る。
 
・Result(結果)
この話から得る『学び・教訓』を明確にする。

 さらに、物語には6つのタイプがあり、

▪️6つのストーリータイプ
①『私は誰』ストーリー
自分のヒストリー、自分がどういう人間なのか紹介する物語

②『私が何故ここにいるのか』ストーリー
自分が何故この仕事をしているのか、何故このビジョンを掲げたのか、を語る物語

③『ティーチング』ストーリー
教訓・思想・知識を伝える物語
※上司⇒部下など、行動を変える為に重要なストーリータイプ。ビジネスシーンや宗教などでよく使われる

④『ビジョン』ストーリー
未来を語る物語
※部下のモチベーションを上げる。困難な状況を突破するために必要なストーリータイプ

⑤『価値行動』ストーリー
聞き手に『価値観』や『成功要因』を考えさせる為の物語

⑥『懸念推定』ストーリー
聞き手に『疑問』を抱かせる物語
ストーリーの中に『疑問と解答』を準備する。
聞き手の『共感』を得て、解答を伝える(考えさせる)ことで行動指針を示す。

 
 このストーリーテリングの手法に『ジーン』と『Meister』の物語を置き換えるなら、
①『私は誰』ストーリー
②『私が何故ここにいるのか』ストーリー

 が該当します。
 
 アランのプレゼンシーンに関しては、
④『ビジョン』ストーリー
⑤『価値行動』ストーリー

 を用いてプレゼンを成功させた形で表現されていますね。
 
 ちょっとプレゼンとかコミュニケーションの技術の話に逸れてしまいましたが、何が言いたいかと言うと、

『ストーリーテリング』を用いて
観客とキャラクターの同調を図った
 
そして、成功している。

 それが『ジーン・フィニの物語』と『Meister』2つの物語の役割であり、この作品の大きな魅力の1つだ。ということです。
 
 
 
 人間、生きていれば「自分は何のために○○を頑張っているんだろう」とか「どうしたらこの逆境から抜け出せるんだろう」とか「これが自分が生きる目的だ!」とか思う瞬間はあります。
 
 カエルはまんまと作品中のストーリーに同調して、涙した訳です……。

 
 では最後の項へ。


③新時代的表現『動画配信・クラウドファンディング』


 今や我々の生活の一部と化した『動画配信サービス』
 そして企業から個人までもが利用し成功を収める『クラウドファンディング』

 どちらも珍しいものではありませんが、この2つをストーリーを盛り上げるための『演出』として使った作品で、ここまで効果的に活用出来た作品があったでしょうか。
 
 いや、無い(アニメ以外は詳しくないけど)
 
 でも、観た人なら、あのシーンは胸が熱くなりましたよね。
 カエルがあの動画配信を観ていたら、クラウドファンディングに課金した事は間違いありません。あの監督(ジーン)が作った作品なら、先に金を払ってでも観たい。

 アランの『プレゼンシーン』にも胸が熱くなり涙がこぼれましたが、この『演出』にも感動して涙しました。
 
 それくらい良質な演出を見た。
 
 
 劇場アニメーション『映画大好きポンポさん』は、アニメーションの新時代を感じさせてくれました。
 
 ほんっっっっっっっっっっっっとに、面白かった。
 
 もっと作品の話題が盛り上がって良い。
 


■原作

 原作コミックはコチラ(o・ω・o)



■余談

 作品挿入歌の『例えば』はバーチャルシンガーの花譜が担当しています。

□バーチャルシンガー:花譜(かふ)

Wikipedia

 カエルはVTuberが好きなので、Vの者が世界にどんどん進出しているのが嬉しい。
 ということで紹介しておきます(o・ω・o)
 
 
 
 
『映画大好きポンポさん』のレビュー、今回は以上です。
 また観に行きたいな〜(o・ω・o)
 近くの映画館はコロナ影響なのか。話題の新作が公開されたからか。上映回数が減少していて観るチャンスが既に少なくなっていました。
 
 皆さんも、観れるうちにシアターでまた観ましょう!

 




 

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