【コラム:サブカルチャーコンテンツを支える『fansub文化』】
こんにちは(o・ω・o)オタクです。
VTuber回です。
日本のアイドルなどでもそうですが、ファンがアイドルととともにコンテンツを盛り上げるというスタイルが一般的になってから久しいです。
昭和のアイドルには完成された歌唱力・可愛さ・立ち振舞など多くのものが求められましたが、平成を代表するアイドルであるモーニング娘やAKB48などのアイドルはほぼ素人からスタートすることで、ファンが成長を見守り、時には一助となって推しを支えるというのが通例となりました。
握手会やCDに同封された投票権による総選挙などが分かりやすい例です。
そして現代、言うなれば令和のアイドル的存在である『VTuber』ですが、彼らの場合はさらに新しい文化を確立しています。
それが『fansub文化』と呼ばれるもの。
元々はファンが映像作品に字幕を付けることを意味しますが、現代のVTuberシーンにおいてはファン主導で行われる推し活のことを指します。
ファンサブ (fansub、fan-subtitledの省略)
ファン字幕、非公式字幕とも。 中華圏(中国語):字幕組、漢化組) は、映像作品(主に他の言語による音声)に、ファン(愛好家)が字幕を付けたもの。 または、その活動のこと。
一例をあげると、
・スーパーチャット・スパチャ芸
・切り抜き動画
・リアルタイム翻訳・字幕
など。
□スーパーチャット・スパチャ芸
スーパーチャット自体はけっこう有名になりましたよね。
配信中のライバーに対して投げ銭と呼ばれる課金をすることで、直接的に金銭支援を行う行為を指します。
スパチャ芸に関してはその派生。
恐らくスパチャ芸に関してはVTuber界隈で有名な元ホロライブの桐生ココが代表的かと思います。
というか桐生ココがスパチャ芸なる文化を確立させた可能性。
□水流しスパチャ
配信中に配信者がトイレ休憩を挟むと流れる青で統一されたスパチャ(金額100〜)
□虹スパ
金額ごとに背景色の変わるスパチャを利用したカラフルなスパチャ(金額100〜50000)
他にもありますが、桐生ココのファンブログに他の種類も記載されていたので、スパチャ芸の幅を拡げたのは桐生ココ会長なんだろうなぁ。
□切り抜き動画
公式・非公式による配信動画の一部を切り取った動画のこと。
権利的にはグレーな同人活動とも言えますが、配信の見所のみを切り取った動画は広告効果が高く、「切り抜きを見てリアルタイム配信に来た」という層は多いため黙認(もしくは公認)となっている。
なおイベント配信などに関しては諸注意として『○分以上の切り抜きは禁止』などの事前注意が促されることもある。
□公式切り抜き
□非公式(ファン)切り抜き
ファンによる切り抜きは短いもので数秒、長いものでは1時間以上のものと様々。
『10分で分かる○○』のようなタイトル詐欺切り抜きも多い。
□リアルタイム翻訳・字幕
日本国内外で大人気のVTuber。
中には日本語でのみの活動にも関わらず、国内より海外ファンに人気のライバーも存在しています。
そんな彼らを支えているのがリアルタイム翻訳・字幕を無償で行っているファンたち、通称『字幕組・翻訳組』
企業に所属していない、いわゆる個人勢で中国ファンに人気なのが上記ニュースでも取り上げられた緋赤エリオ。
現在のVTuberの活動プラットフォームとしてもっともメジャーなのはYouTubeですが、緋赤エリオのメインプラットフォームは中国のニコニコ動画的存在である『Bilibili』
YouTubeでは登録者数1.6万人ですが、bilibiliでは48万人を超えるチャンネル登録者を抱えています。
そしてそんな彼女の配信を支えているのが、配信中の彼女の言葉をリアルタイムで翻訳・字幕化するファンたちの存在。
□緋赤エリオの歌ってみた配信切り抜き
配信に立ち合っている視聴者自らがその瞬間に翻訳・字幕化しています。
もちろん彼らはただのいちファンなので、その活動は無償。
「推しをもっと多くの人に知ってほしい」という気持ちがほとんどのようです。
現代を代表するサブカルチャー・オタクコンテンツとなりつつあるVTuber。
現在活動しているVTuberの数は16000人程度といわれ、大多数が無名の個人勢ですが、VTuberの育成を行う日本企業やアメリカ発のVTuber企画など、新しいムーブメントはスタートしています。
1つのタレント的な職業として認知・確立されるのは時間の問題でしょうし、子供が将来なりたい職業ランキングにVTuberが名を連ねるのもそう遠くない未来かもしれません。
そして、配信者だけでなく視聴者が推し活することが仕事になる時代もあっという間に訪れるのでしょう。
面白い時代ですね(o・ω・o)