見出し画像

Dive into the online wilderness.

Twetterのトレンドにも上がったホットワードについて書いたところ、noteのビューが1桁違っていた。すごいものだな、と思いつつ残念でもある。

たとえば「猫と暮らすのは素晴らしい」と書いていることのほうが、よほど世に広め伝たいと考えて書いているからだ。

予算委員会が「どのくらいくだらないか」なんてことよりも広め伝えたいと思っていることなど、他にいくらでもある。

そのうち一つが「Red Dead Redemption 2」というゲームについて、だ。

一昨年末にPS4とXboxOneで、昨年末にはPC版とGoogleのクラウドサービスであるStadiaでも(こちらは日本未対応だが)遊べるようになった。
6章からなる本編に2章のエピローグ、そしてオンライン。大きく2つの要素からなる西部開拓時代の終わりを舞台にしたクライムアクションである。

とにかく、よく出来ている。
どっぷりゲームで遊んでいた頃から10年は経ているので、映像にも驚いたのだが、ストーリーも素晴らしい。

舞台は1899年のアメリカだ。
開拓時代も終わり近代的に法治化されつつある中で、ギャングとしての物語を追体験する本編。その後、ギャングとしての生き方から足を洗い真っ当に生きようとするエピローグとなる。

前作「Red Dead Redemption」からは、過去にあたる物語でもある。
全ての結末を知れば、まさに血の贖罪のタイトルに相応しいストーリーだ。が、主人公の誠実さと相まって、往年の西部劇然として完成している。

さらには物語の舞台になる1899年のアメリカを背景にして、実在する場所ではなく、それらしく作られた箱庭で展開されるのだが、これまた良く考えられている。開拓時代から近代までを街並みとしても詰め込んで、進める中で無理なく時代に追われていく印象すら抱かせる工夫がある。

西部劇好きであれば、物語とあわせて気になるであろう点にも余念がない。
リボルバーからマキシム機関銃まで、なんでもござれ。
とくに主人公氏が持てるそれらは材質選びから銃身に彫刻までを施せる。

兎にも角にもマニアックで、いちいち一癖ある点も西部劇らしくていい。

ゲームとして(または操作として)は、賛否ある。
まわりくどい、たとえば「調べる→薬草」という一操作では済まされず、「戸棚を調べ→引き出しをあけ→取る」という手順になる。
引き出しが複数あれば、その数だけ。品物が複数あれば、その数だけ操作が必要なのだ。移動手段も鉄道や駅馬車こそあれど、基本は馬となる。必要な距離であれば、ただ駆けるしかない。が、馬にもスタミナがある。
もしトラブルで馬がいなくなってしまえば歩くしかない。

良くも悪くも割りきりなのだと思うが、雰囲気優先でゲームとしての配慮に足りないというのもわかる。が、これはニュアンスを楽しむゲームなのだ。

クライム(犯罪)アクションというジャンルなので、悪行の限りを尽くすこともできる。が、名誉レベルというものが設定されており、悪行を重ねると懸賞金をかけられて追い回される。善人であれば街のひとも親切になる。

どちらを選ぶかは、コントローラーを握る手に委ねられている。
終わってみれば、選ばなかった選択肢の多さに「もう一度」と思ってしまうこと請け合いだ。実は私自身がその口であったというのもあるのだが。

昨年9月の終わりから、初見クリアまで1か月。
細部まで作り込まれた寄り道を楽しみつつ、2週目も先日ついに終わった。
ここまで私は、本編とエピローグだけを楽しんだ。

そして、大いに悩むことになったのである。

エピローグを終えても、オフラインで自由に荒野を駆けることは出来る。
まだまだ、その後のコンテンツが残されているのも知っている。
が、前述したように「Red Dead Redemption2」は、もう1つの要素がある。
オンラインゲームとしての用意だ。

私は、オンラインに手を出してしまうことに迷いがあった。
世界共通でプレイヤーが集まる。ことクライムアクションにおいては国民性が出るものも多く、粗野で矜持のないPKだけを優先する類も多いのだ。
せっかくの良作で嫌な思いを残すのが嫌だという気持ちがあった。
そして、何よりゲームというのは時間を溶かす。

決められたストーリーに沿って遊ぶだけで、4か月である。
年末年始もあったが、さすがに大みそかと三が日は触りもしなかった。
休みの日に、長くても3時間くらいだろうか。

とはいえ休日の3時間、家族に白い目で見られるには十分でもある。

起きて猫の世話をし、妻と食べる朝食を用意し、掃除と洗濯を済ませて昼食を作り、ようやくと手が空いてからである。
それでも日によって、妻と猫たちから冷たい視線を浴びることもあった。
この上でオンラインに手を出すのは、少しばかり心苦しくもあったのだ。

そこで、妻に2つのお願いをしてみた。
①PS4購入のおまけである無料のオンラインアクセス期間でお試ししたい。
②際してゲーム内で私が操作するキャラクターの作成をして欲しい。

結果とくに②については快諾されて、前のめりでキャラクターメイキングをしてくれた。試行錯誤でトライアルとして妻が2つ、私が1つ作成した。
妻のほうがセンスがあるとなって、さらに小一時間を要して完成したこちらが私の分身となることに決まった。

画像1

サルバドール・ダリっぽい感じで、とお願いしたのだが特徴のある髭が候補になかったのでセイウチ髭となった。育ちの良さそうなちょいワル爺風で、なんとなく雰囲気はある、と私は思う。

オンラインのはじまりは刑務所からとなっていた。
※キャラクターメイクは収監前の写真撮影という設定で上記の画像となる。

収監先から人手が足りないという別の囚人作業場へ移されることになるのだが、道中で護送の馬車が襲われる。
どういうわけか襲撃者は私に用がある様子で、ほかの囚人たちは逃がされ、ただ私は襲撃を企てた人物とともにある場所へ向かうことに..と、なかなかに思わせぶりなスタートである。

画像のクオリティはオンラインでもそのまま健在だ。
少しばかり落ちるかとも思ったのだが、遜色なく
チュートリアル的な内容を2つほどクリアしたところで、いよいよMMO的なマッチングを要する多人数ミッションとなった。

オンライン上でランダムに最大4名が選出され、とある場所から馬を盗んでくるというもの。ちゃんと(当たり前なのだが)誰かが作成したのであろうキャラクターと居並んだ瞬間は、ちょっとした感動すらあった。
たとえ馬泥棒に出かける面子であるにせよ、だ。

ここで盗む馬が当面の愛馬になる。できれば誰より先に馬屋へすべり込んで選びたいところなのだが、死亡回数が4人合計で2を超えれば失敗となる。
死亡→復活で1カウントだ。
ちなみにオンラインに限らずオフラインでも、呆気なく死んでしまう。
開拓時代の終わりとはいえ、当たり前に誰でも銃を持っている。
頭を撃たれてしまえば即死するし、斧や山刀で襲われたり、崖から落ちても死んでしまう。

オンラインで死んでしまうと、殺された相手と手段(または単に死因)が表示されて「復活」ボタンを押すことで生き返る。相手がプレイヤーであった場合は、「敵対」や「和解」という選択も出て、その後のゲーム内で追い回して逆襲することもできる。
ランク(レベル)が低くても即死狙いで仕返しできる可能性はあるが、そこは腕(操作)次第か。

複数名のミッションであれば、自身で操作する「復活」のほかに、仲間が「蘇生」を行うことで生き返ることもできる。

ここが協力のポイントでもあるのだが、チュートリアルでは難しい。

何せ「蘇生」の説明がないので、あっけなく「復活」を使い切りミッション失敗となるケースもあるのだとか。


少し遅い時間でもあったので、馬泥棒ミッションのチームは私ともうひとりのみ。操作におぼつかない感じがあったので、好きに馬を選ぶ余裕を貰えたお返しに追撃者を追い払いつつの「しんがり」役を務めさせて頂いて無事にクリアした。

続いて、囚人の身であった私を救ってくれた協力者が用意してくれたキャンプへ向かう。ここがオンラインの拠点になり、アイテム作成なども行える。

キャンプに辿り着いたところで「ギフトが届いている」との報告があった。
期間内にゲームを始めたプレイヤーへの贈り物として、すぐに手に入らないリボルバーと狩りに使うライフルを受け取った。
狩りは重要な金策手段という事前情報もあって、たいへんありがたい。

狩りについては、野生動物を仕留めて肉と毛皮を売ることで報酬を得たり、あるいは肉を調理して食事をしたりということになる。
食事をしないと痩せてしまいスタミナが減るのだ。

キャンプの様子を見て、次の指示が出たので少し離れた街へと向かう。
途中で早速、狩猟用のライフルで鹿を狩った。
最良→良→粗悪で買取値が変わるのだが、個体差のほか狩りの方法でも違ってくる。小動物には弓が適しているし、大きな獣であればライフルが良いという感じだ。私の、オンラインで初めての獲物は「良」であった。
まずまずの成果を馬に積んで、街に向かう。

街につくと次のイベント説明があったのだが、私がそれを聞いている間に馬に積んでいた獲物を盗む小悪党が現れた。
いちおう犯罪ものではあるので別に良いのだが、雄大な西部の荒野で働くには何ともお粗末な犯罪である。
申し訳ないが返り討ちにさせて頂いた。

相手との撃ち合いになったのだが、ボーナスで受け取っていたリボルバーは初期装備のキャトルマンよりもダメージが大きいスコフィールドである。
おかげで撃退できたのだが、すぐに「復活」した相手が追いかけてきて殺し返され、獲物も失ってしまった。
しょぼいギャングもいたものだ、と気を取り直して馬を走らせる。
ちなみに愛馬は「Rocinante」と名付けた。

イベントに向かう道中で、馬に振り落とされたと途方に暮れる女性の頼みを聞いて街まで送り届ける。名誉レベルが少し上がり、お礼にと細やかながら金銭を受け取ったところで終わりとした。

なかなか悪くない印象での初オンラインとなった。

有象無象と小悪党もいるようだが、下手くそなりに楽しめそうではある。
できればガンマンとして、充実したフロンティア暮らしを過ごしたい。
この先、職業も選べるという。
賞金稼ぎにも惹かれるが、密造酒製造業も楽しそうだ。
ともあれ、まだまだ始まったばかりである。
まずは手近なミッションで、ランクを上げて手持ちを増やすところからか。

興味が湧いたという方がいれば是非まずは本編から楽しんでいただきたい。
そしてオンラインの荒野へ飛び込もうともなれば思い出してほしい。

タイミングさえ合えば、共に荒野を駆ける日もあるかもしれない。
できれば小悪党は願い下げとしたいところだが、それも醍醐味だろう。
そのときまで、まずは腕を磨いておきたいと思う。


この記事が参加している募集