憲法を読み終えた朝
その瞬間は朝の通勤電車の車内で突然やってきた。いつものように憲法を読んでいた私は最後のテーマである平和主義の部分を読んでいた。すなわち憲法9条1項と2項をどう解釈するかという問題である。1項の国際紛争を解決する手段としての戦争を侵略戦争と解釈すれば2項の前項の目的(侵略戦争)を達成するための戦力、すなわち侵略戦争としての戦力は否定されるが自衛戦争としての戦力、すなわち自衛隊は肯定される。一方2項の前項の目的を1項の全体の目的と捉えれば平和主義を達成するための戦力は一切否定されるため自衛隊は違憲となる。てな内容を読んでいた私の視界に突然目次の文字が入ってきた。憲法読了の瞬間である。終わりはいつも突然やってくる。