路地奥の4つの小さな平屋 京都市上京区の古い町並みがのこる閑静な住宅街。 出水通りからとある路地に入ると小さな4棟の平屋がひっそりと並んでいた。 道路に面していないので、その容姿の全貌は外からは伺いしれない、正面を持たない建築。 建築基準法上の接道要件もみたしていないため再建築不可なためリノベーションでしか再生できない物件だった。 改修の依頼を受け、まずは手始めに現場調査に訪れたとき、とても驚いた。 ひとつの棟は僅か35㎡(10.6坪)程度の平屋であるのに、日曜大工
田の字形平面の伝統的な築60年の古民家のリノベーション。 建てられて60年の間に、子供の成長や生活スタイルの変化、インフラの更新など、様々な改修や増築が繰り返されてきた。 利便性の向上のためになされてきた改修の積み重ねは、どこかちぐはぐで付け焼き刃、この住宅の純粋なところが失われつつあるように感じた。 ただ、この民家特有の京間のモジュールや建具で仕切る軽やかさで、おおらかな空間の質は今も保たれている。 外部気密は鼻から諦めたような昔の大工仕事は、多少、冬の寒さは堪える
京都市下京区の烏丸通りから東に一本の通りと五条通りから北に1本の万寿寺通りとの交差点の角地に位置する、かつて呉服商を営んでいた大型の京町家を人々が寄り合うレンタルスペースへコンバージョンしたプロジェクト。 会議やセミナー、お稽古ごと、展示会やギャラリーなど多様な用途での利用が想定されている。 その受け皿として、出来るだけ大きな空間として知覚されるように視線の抜けや連鎖を意識した構成、伝統工法特有の火袋といわれる吹抜空間や軸組のダイナミックさが体感できる空間にしつらえている
京都市上京区西陣エリアの昔ながらの情緒豊かな路地に面して建つ、築年数88年以上の町家のリノベーション。 もともと風呂なしで便所は外、延床面積52㎡(16坪)という極めて狭小、かつ建築基準法上の道路に接道していないため再建築不可の物件なので、随分長く空き家として放置されていた。 とはいえ、情緒のある路地に面しており、どこからか西陣織の機織り機の音も聞こえてくる雰囲気の良い町並みの立地が素晴らしい町家。 狭小ではあるが、居場所を丁寧に定義すれば、ミニマルに暮らすに