小さい勇気と、臆病な闘志を抱えて 彼に問う。

唯一、彼とのことを相談していた元上司の江さん(仮名)と久しぶりに会って、近況報告。
その後、あまり進展はないの？と聞かれて、良くも悪くも、変わってないですと答えた。

彼とクリスマスの日、会えなかったのは彼女と居たからだった。
彼の嘘を目の前で気付かされて、問いただして、嘘つかれる方がショックが大きいからはやめて欲しいと伝えた。

それを江さん話すと、
「なんで待たせてる人(私)が居るのに、彼女に浮気されて傷心した後でも別れずに向き合わないんだろうね。」
と言われた。

それほど優先順位が低いからだろう。
私はすぐにそう思ったけど、
江さんは、そう思うこと自体、もう麻痺してるだけだよ。と言った。

彼は誕生日を祝ってくれる人がいるとか何とか言って、今日も地元に帰ってる。
彼女は就活終わって多分地元に戻ってる。

おそらく今日は彼女dayなんだろうなと薄々勘づいたから朝から連絡がなくても気にしないでいた。

江さんが、
「今から電話してみなよ。」
と言った。


彼がもし彼女といて、通知で女の名前に気づいちゃって、喧嘩になったら電話をかけた私が嫌われるから、怖い。
私は咄嗟にそう思ってしまった。

離れた方がいいと分かってるのに、あなたが彼を手放せない理由は、もっと簡単なところにあるんじゃない？
彼以外の人を異性として見れる人が居ないとか、異性として見れなくて出会いがあっても断ってしまったりとか。
図星だった。

でも逆も然りだよ。
手放したら良い出会いに巡り会えるし、他の人にだって目がいく。あなたを大切にしてくれる人なんて、他にいくらでも代わりがいるよ。

今のあなたでは、私と彼女どちらか選んで。と問いただすことは出来ないだろうけど、
いつまで待てばいいのか分からなくて不安だから、期限を決めて欲しいって言うのはどう？

と提案してくれた。

とりあえず電話をかけて、出なかったらもう一度かけて。
連続で2回も電話があって気づかないでは済まないし、何かあったのかって心配するのが普通だよ。

江さんに背中を押されて震える手で電話をかけてみた。
彼は出なかった。

ーー…ーーー…ーーー…ーーー…ーーー…ーーー…ーー

江さんと別れて、
2～3時間後、LINEが届いた。
[なになに？明日かけ直すね]
だって。
微塵も心配なんかしちゃいない。

無視していたら次の日の昼、追いLINE
[夜ご飯行きます？]

いつもの私だったら、
え！嬉しい！終わったら迎えに行くね～
と直ぐに返すところだけど、

とりあえず無視でいいかなって。
今日はこうならないように、予め夜は予定を入れてある。
入れてなかったら、行ってしまっていたかもしれない。

これはどこかの誰かの恋愛の一部で、
その時同じ状況にあった私の心に刺さったひとつの言葉。

[一時的な熱量で私自身を利用されることって正直気分が良くない。]


私は怒っていいんだ。

彼になんで？って言っていい。

納得するまで説明して。って突き放していい。

でも今のままだと私は彼のことを嫌いになれない。
彼が誠実に答えてくれることを祈って、
明日、話してみます。

ねぇ、私たち、もう友達には戻れないよ。

Ckw.