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ケネディ元日本大使がオーストラリア大使に就任する戦略的インパクト!

世界情勢が混迷を極めるなか、元駐日本大使でもあるキャロライン・ケネディさんが、駐オーストラリア大使に就任するという報道があった。

これは極めて強烈なメッセージを持っていると思うが、そういった観点のニュース解説がどれほどあるだろうか・・・心配になったので、簡単にまとめてみる。

キャロライン・ケネディをオーストラリアに置くことでパズルが埋まる

ルーズベルト政権以来、アメリカ民主党政権とは何かと相性の悪い日本。バイデン大統領ももともと反日親中と目されていたことから、日本にとって極めて重要なキーパーソンになるのはケネディ元日本大使である、ということを1年以上も前に指摘させていただいていた。

民主党系の人材の中では屈指の親日家の人である。

素人にしてはかなり的を得た着眼点だったと思っているが、どうだろうか??笑

そのケネディさんが、オーストラリアの大使に就任する。名目上は「AUKUS」の強化のため(=大物のケネディを配置することでオーストラリアを重視しているというメッセージとなる)ということである。

なお、AUKUS(オーカス)とは、イギリス、アメリカ、オーストラリアで締結された一種の軍事同盟である。原子力潜水艦の運用を含んでいるという点が重要である。

では、ケネディさんがオーストラリア大使に就任する「表の理由」が、AUKUS強化のため、オーストラリア重視の姿勢を示すため、ということとすると、「裏の理由」は何であろうか?

アメリカの世界戦略を考える上で、この配置は極めて重要なピースとなる。

米英豪+日本の連携は深まる

ケネディさんが日本に持つパイプを考慮すれば、これはどう考えても「AUKUS+日本」という枠組みへの布石である。

現在、日本は日米豪印のQUADのメンバーであるし、米国とは同盟関係、英国とは準同盟関係にある。さらに、中国に対して、豪州とも様々な面で連携を深めつつある。

ケネディ大使を一種のハブとして、AUKUS+日本の連携が強まれば、インド太平洋地域における同盟・連携関係は更に多層化して強固なものとなる。

その先には、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダで形成している機密情報シェアのネットワーク、いわゆるファイブ・アイズへの加盟も視野に入ってくるかも知れない。

日本の重要性(プレゼンス)が、高まってゆく。恥ずかしそうに舞台の端っこにしかいなかった日本が、センターに近づいているのだ。そういった期待を持たせる、この人事である。

このチャンスを生かすも殺すも日本次第・・・チャンスボールが来ていることに、日本政府は気づいているだろうか?

原潜運用を含むAUKUSとの連携には非核三原則がネックになってくるだろうし、ファイブ・アイズへの加入には機密情報の取り扱いがネックになってくる。この好機をものにするためには、日本にもいくつかの準備が必要である。


混迷する世界情勢の道しるべに・・・


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