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北欧が熱い!日本-フィンランド首脳会談で埋まるパズルのピース、そしてイギリスの野望

以前から素人ながらに国際情勢をウォッチし、日本外交を生温かくみてきた筆者にとって、大変感慨深い状況が生まれつつある

日本ーフィンランドの首脳会談である。

いや~、これ凄いことですよ、日本の皆さん!

何が凄いか、現在の国際情勢をザックリまとめながら、考察していく。

北欧が動くとき、世界は激変する

これまで歴史的な経緯もあり、あえて中立的な立場をとってきた北欧諸国が西側に寄ろうとする動きは、まさに世界秩序の大改変が起ころうとしていることの端緒である。

現在、世界はアメリカをリーダーとする自由民主主義陣営(青組)と、ロシア・中国を筆頭とする権威主義陣営(赤組)のチーム分けが進んでいる。

これまで北欧の国は、どちらとも一定の距離を置いていた。それはずっと続くかに思われた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻が、世界のチーム分けを一気に加速したということである。

振り返れば、永世中立国であるスイスも、西側に歩調を合わせている。

世界は激変しつつある。日本はこの動きについていけているか?

この問いに対する答えは、幸いなことに”イエス”である。


気がつけば、日本は世界のメインプレイヤーの一人に・・・

フィンランドという馴染みの薄い北欧の国が、なぜこのタイミングで日本と首脳会談をするのか、違和感を感じた方も多いだろう。

けれども、フィンランドがNATO加入を正式に発表する直前に日本を訪れたことこそが、日本が世界で重要なキープレイヤーになっていることの証左である。

日・フィンランド首脳会談の直後に、フィンランド・スウェーデンはNATO加盟を正式発表している。

これは凄いことである。

NATOとの水面下の調整は事前にあったと思われるが、最後の根回しを日本に来たということであろう。

そして、外務省の発表をみると、いくつか誠に興味深いことが書かれている。


両首脳は、ロシアによるウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、歴史の岐路に立つ今ほど普遍的価値を共有する国々の結束が求められる時はないとの認識で一致しました。その上で、両首脳は、欧州とインド太平洋の安全保障は不可分であり、力による一方的な現状変更は世界のどこであれ許されないとの認識を共有し、日・フィンランド両国が「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携していくことを確認しました。

外務省発表より

「歴史の岐路に立つ今ほど普遍的価値を共有する国々の結束が求められる時はないとの認識で一致しました」

おお!!

「日・フィンランド両国が「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて連携していくことを確認しました」

おお~!!!

まず、「歴史の岐路」という認識が日本政府にあることでひと安心した・・・そしてフィンランドという一見インド太平洋地域と関係のない国を、「自由で開かれたインド太平洋戦略」に引き込んだことは、日本にとっての大きな成果である。

「自由で開かれたインド太平洋って何??」という方は、下記記事をごらんいただきたい。

そして・・・

両首脳は、安保理改革を含む国連での協力を進展させることで一致し、マリン首相から、日本の常任理事国入りへの支持が表明されました

外務省発表より

「マリン首相から、日本の常任理事国入りへの支持が表明されました」

うおお~!!! ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ ウォー!

さらっと凄いこと書いてる~!!!

今回のロシアのウクライナ侵攻で、国連改革は必ず行われるであろう。そうであるとするなら、当然「次の常任理事国はどこか?」ということが問題となる。

そう、これが成れば、日本はいよいよ敗戦国の立場から脱却する。今は誰も言わなくなってしまった真の戦後レジームからの脱却である!


そしてイギリスの野望・・・

そして19世紀の世界覇権国家イギリスは、抜け目のない動きをしている。

イギリスとスウェーデン・フィンランドが相互支援の安全保障宣言・・・!!

EUを離脱したイギリスの野望は、海洋国家(シーパワー)連合による世界への回帰、更にEU~中東~東南アジアまで含めた自由民主主義陣営の大連合を主導することだと思う。

ここに北欧が加わるとなれば、まさに北極海の支配をも視野に入ってくる。これは凄いことである・・・

1つ前の記事でも書いたように、ジョンソン首相は本気でイギリスの覇権を取り戻そうとしているようだ。

日本はしっかりとこの流れについていき、自由民主主義陣営のアジアのリーダーとして、世界にしっかりとした地位を築いて欲しい

政治家はもちろん、財界人にもこの流れはしっかりと理解して欲しい。もう敗戦国はまっぴらごめんであるという願いをこめて、微力ながらに記事に書き留めておく。

(画像は写真ACから引用しています)


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