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自分を亡くして働いてないか

荒川詔四『優れたリーダーはみな小心者である』を読んでいます。

この世の中には、「完成された仕事」というものはありません。どんなに完成されたように見える業務システムが構築されている職場であっても、必ず、改善できること、新しくできることはあります。
それを見つけて、上司に提言する。それが、魅力的な提言であれば、必ず周囲の人が「俺も」「私も」と力を貸してくれるようになります。みんな「面白い」ことがしたいのです。 (P.65~66)


「与えられたこと」、「命じられたこと」を単にこなすだけであれば、仕事は面白いはずがありません。
面倒臭さ、やらされてる感満載で仕事をすることになり、終業時刻や休日のことばかりを考えることになります。

仕事の間は自分を亡くし、仕事が終わってはじめて自分を取り戻す。
そんな毎日を過ごしたくはありません。
どうせ仕事をして、同じ時間を過ごすのであれば、できればそこに「面白さ」を見出したいものです。

「完成された仕事」というものはなく、どんな仕事にも必ず工夫改善の余地があります。一見「完成されている」ように見えても、必ず、「完成されていない」部分があり、それこそが課題です。

「他人から与えられた仕事」がすべてではありません。自分で課題を見つけて、それにチャレンジするからこそ、仕事は面白くなります。

ただし、その時に絶対に外せないポイントは「自分が所属する共同体(組織、会社)にとって有益である」という点です。
私たちの提言、問題解決が「共同体にとって有益である」というセンターピンさえ外していなければ、意思決定者は基本的に却下しないでしょう。


そして、「自分で課題を解決し、自分の会社を、まわりの環境を変えた」というこの手応えこそ、仕事における一番のやりがいではないかと思います。
自分で考え、実行したことが、自分の世界にポジティブな影響を与える。こんなに気持ちのいいことは他にないでしょう。その手応えは、次の仕事の活力、面白さに繋がっていくはずです。

このことは、新入社員が持っておくべき重要な教訓の1つであると言えます。世の中に「完成された仕事」は存在しない。自分で課題を見つけ、解決しようと動けば、仕事は面白くなる。

この原則さえ知っていれば、どんな職種、どんな部署に配属されようと、その人は仕事に「面白さ」を見出すことができるはずです。

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