「ビジネス本ばっかり読んでてもダメだな…」と感じている人にオススメしたい本5選
「ビジネス本とか、自己啓発本とかばっかり読んでてもしょうがないよな・・・」、「普段はビジネス本ばっかり読んでるけど、たまにはそれ以外の面白い本が読みたいな・・・」という方のために、オススメの本を5冊ほどピックアップ致しました。
もし気になるものがあって、読んでくだされば嬉しいです。
島田潤一郎『古くてあたらしい仕事』
「起業」「成長」「投資」「キャリアアップ」「イノベーション」といった、威勢のいい言葉や価値観に毒されて、苦しくなっていませんか。
数値化も、共有も、SNSで拡散されることもない、「誰かのためになにかをしたい」という思いが、私たちの中にはあるはずです。
お金や数字といった尺度から少し離れて、「誠実さ」「誰かのために仕事をする」といったことを根底に据えた生き方に触れると、少し気持ちが楽になります。
ブレイディみかこさんが「こんなにたおやかで誠実で美しい文章はそう読めるものではない」というコメントを帯に書いていらっしゃいますが、まさにその通りだと思います。
朝井リョウ『時をかけるゆとり』
『桐島、部活やめるってよ』『何者』などでおなじみの、朝井リョウさんのエッセイ集。著者紹介からもう面白い。
著者が体験、目撃した、”どうかしている”エピソードがてんこ盛り。
学生の、馬鹿げてて、くだらなくて、「なぜそうなった!?」なエピソードが満載です。ノリと勢いのいい文章で、一気に読めます。
私のお気に入りは「眼科医と衝突する」という章です。
大学生の方は特に、大学生以外の方でも、気楽に、楽しく読める本です。
佐藤優『学生を戦地へ送るには 田辺元「悪魔の京大講義」を読む』
日本人はなぜ、客観的に見て勝ち目のないことが明白な米英との戦争に臨んだのか。「国のために命を捨てろ」という思想は、いかにして若者に刷り込まれたのか。
佐藤優さんが、田辺元の『歴史的現実』を、2泊3日のセミナーによって全文解説した記録です。
『歴史的現実』を読み解いていくことで、「生きることは死ぬことだ」、「悠久の大義に殉じた者は永遠に生きられる」といった結論に引き込まれる、悪魔的なロジック、レトリックについて理解することができます。
パク・ミンギュ『カステラ』
韓国の人気作家、パク・ミンギュの短編小説集です。
本のタイトルにもなっている『カステラ』という短編は特に秀逸です。
冷蔵庫の使い方に悩んだ主人公は、まわりの人から「大切なものや害悪なもの(たとえばアメリカ)を、とりあえず何もかも全部入れてみるべき」というアドバイスを受け、それを実行していきます。
おやじとおふくろの2人を冷蔵庫に保管した日からどんどんエスカレートしていき、主人公はありとあらゆるものを冷蔵庫にしまっていきます。
そして・・・。
読み終わったらまず、この本を冷蔵庫に入れてみましょう。
NHKスペシャル取材班『老後破産 長寿という悪夢』
年金だけでは生活できない。お金がないから病院も行けない。食費は1日100円。普通の人生を送ってきた人たちが、些細なきっかけで過酷な生活に転落します。そんな高齢者たちを見て、「自己責任」「仕方がない」という言葉で片づけてしまっていいのでしょうか。
決して他人事ではない「老後破産」のリアルな実態を知り、そこにある寂しさ、情けなさ、惨めさに触れると、心を鷲掴みされたような気分になります。
いかがだったでしょうか。
もし気になるものがあれば、購入して読んでみてください。