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すき焼きの卵を割るときのワクワク感

あけましておめでとうございます。

今年の書き初めnoteはグダグダのんびり取り留めのないことを書こうと大晦日に思い立ち、年末も年末に溜めていた下書きを吐き出して今に至る。

お正月の間はXも浮上せずにいようかなと思っていたのに、新春特別ドラマ『スロウトレイン』を観た感想をどうしても残しておきたくて、しれっと呟くだけ呟いてしまった。明けまして前だったのに。

ちなみに元日はお節を食べて初詣に行って、これぞお正月な時間を気ままに堪能した。実家とコタツの温もりは似ている。居心地が良すぎて、一度飛びこんだが最後、抜け出す気力を失ってしまうところとか。

そんな年末年始の風物詩と化したまったりな日常が続くなかで、実家では1月2日の夜はすき焼きを食べると決まっている。いつの日からかは思い出せない。いつのまにか1月2日はすき焼きの日になっていた。

唐突だけれど、卵を割るとき史上、いちばんワクワクするのがすき焼きの卵を割るときだと思っている。卵かけご飯とも良い勝負はするけれど、やっぱりすき焼きの卵に軍配が上がる。

そして不思議なことに、すき焼きの卵を割るときのワクワク感って、すき焼きを食べる瞬間にしか思い出せないのだ。先に言うけど根拠なんてない。

鉄鍋で牛肉を炒めながら、白菜やネギなどの野菜を敷き詰めて、しょうゆと砂糖とみりんを混ぜたタレを覆いかける。豆腐やマロニーも忘れずに。

そんなふうに場が整って「さぁ今からすき焼きを食べるんだ」と意気込み、自分のお皿に卵を割る。

その瞬間までみんな卵のことを忘れてる。すき焼きには欠かせないし、なおかつ割るときあんなにワクワクするのに。みんなすき焼きの豪華さに気を取られているのだ。

この世界にはそんな大きなワクワクに紛れた、気を抜くと見逃してしまいそうな小さなワクワクがたくさんあるのだと思う。

ささやかすぎて忘れてしまいそうになる。でも、日々の営みを確かに彩っている。そんな小さなワクワクを摘んでエッセイを書きたい。

劇的なことはなく、記憶にもあまり残らない。でも、目を凝らせば思い出せる。そんなワクワクを見つけては、日常を綴る文章に編みこんでいきたい。

なんかちょっと真面目になってしまった。
そういうときもある。

では、今年もよろしくお願いします!


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