見出し画像

奥さんに「家事できない」と怒られる男性は仕事ができない説

生活に欠かせない「衣・食・住」の多くは家事という業務によって成り立っています。家事は「やった方がいい」事ではなく「やらなくてはいけない」事です。つまり手伝うという概念ではそもそもない。

ゴミ出しやその他の家事をしているつもりでも、奥さんに怒られている男性は多いのではありませんか?これは夫婦間のコミュニケーション不足?愛情量(そもそも相手の事が嫌い…等)?いや、原因はもっと違うところにあるのかもしれません。

はじめに

「旦那 家事」と検索したら27,500,000件!
ほぼ全てが「旦那が家事をしないけど、どうするよ?」という内容です。

スクリーンショット 2020-05-08 11.03.57

「旦那 家事」のサジェストは散々なものに…

スクリーンショット 2020-05-06 23.40.41

家事に関して感謝されている旦那さんは少ないようですね。

ネットの解決方法を調べたら小学生への教え方だった

(1)家事をして欲しい気持ちをはっきり伝える
(2)簡単な家事から頼んでみる
(3)家事をしてくれたら感謝する、褒める
(4)分担制を表にする
・・・など

小さな子供への教え方に見えますが、これが家事をしない旦那への対処方法だそうです。これは大変ですね。

本来ならお互い尊重しあい、苦楽を共にすると誓った夫婦間の溝が深まるばかり。小学生ではなくもう大人です。しっかりと考えてみましょう。

仕事の出来る人は、家庭もうまくいっている人なのでは?

仕事でお会いする人の中には「家庭や奥さんの愚痴を話す人」と「家事/育児をしている事を自慢してくる人」がいます。個人的な感想ですが、仕事の段取りや進行が不得意な方が多い気がしています。合理性に欠けていたり、主観のみで動いていたり。。。たしかにこういう男性が家にいたら奥さんは「イライラ」するのも頷けます。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

家庭を「小さな会社」として考えてる

家庭を小さな会社として考えてみると、夫婦は二人で経営者であり従業員です。経営は戦略や営業、資金調達だけでは成り立ちません。業務を遂行してくれる従業員がいるから成り立っています。どちらが偉いという訳ではありません。

夫婦は二人で経営者であり従業員である
お互い契約(結婚)前に明確な役割分担ができていたのなら「家事をしない旦那」は問題ありません。ただ不満が出ているという事は、事前に要件定義とは違うという事。要件を新しく更新するか、破棄するか、契約通りに遂行するしか方法はありません。

家庭を「運営する」という取組み方
仕事も家庭も同じく大切です。どちらかだけ大事という訳ではありません。従業員がいるから会社は成立ち、経営者が経営するから雇用が生まれる。これは相互補完関係にあることを忘れてはいけません。


家事をしない男性の原因は3つ


割り切って「家事をしない=仕事ができていない」と定義して考えてみます。すると感情論を省いた具体策が浮かび上がってきました。

1 家事を点で捉えている

スクリーンショット 2020-05-08 11.18.34

手伝っているだけの人には「点」に見える家事も、家事担当者には「線」に捉えています。これは経験不足の人が陥る思考です。目の前の作業が全てになり、「線」で捉えている人とゴールが違います。家事にもゴール設定はあります。そのゴールまでの線の中に旦那さんが手伝っている「点」があります。

「線と点」という視点の違いが「主語の違い」を生んでいる。
家事を担当している人にとって家事の目的は「家庭や生活の安定」かと思います。ではどの様に考えて取り組んでいるのでしょう?

奥さんの主語は「家族」で動いている
・ティッシュなど生活用品がなくなったら困る
・健康の為に栄養のバランスをとる
・いざという時のために貯蓄し無駄な贅沢はしない
・綺麗で清潔なお家で過ごせる様に
旦那さんの主語は「俺」で動いている
・今日は当番の日だから手伝う
・役割分担で決めた家事を手伝う
・頼まれたので手伝う
・困ってそうだから手伝う

家事担当者の主語は「家族」、手伝うだけの人の主語は「私」
主語が変わるとまるで他人事に聞こえてしまいますね。同じ共同経営者なのに、です。この主語が違う事で見ている領域にズレが生じます。

スクリーンショット 2020-05-08 11.21.36

やっているつもりなのに評価を得られない理由
多くの理由は、この見ている領域の差です。自分だけが良しとしている事が評価されるとは限りません。点で行なっている作業をしっかりと線で捉え動けるようになると、上司からも奥さんからも評価は上がるかもしれませんね。

解決策
・作業前に「点」の先にある「ゴール」を定めて共有する
・作業中、または作業後に正しいフィードバックができる環境


2 成長曲線がお互い違う

スクリーンショット 2020-05-08 11.24.52

人は理想通りに成長はできません。

これは誰しも同じです。「入社早々、あいつは仕事ができる」と言われている人は、このブレイクスルーポイントへの到達が早い人。しかし、誰でも易々とブレイクスルーのポイントにたどり着ける訳ではない。苦しい成長の下積み期間があります。それまで理想とのギャップに苦しむでしょう。。。しかし現実とはそういうものです。

自分と人の成長速度は違う。これは当たり前なのですが、どうしても現場の人間は「自分と同じ様にできるはず」と考えてしまいます。

「これくらいやれるでしょ?」と「ちゃんとやれてるでしょ?」というギャップ

スクリーンショット 2020-05-08 11.27.28

「全部言わなくても出来るはず」という考えは多くのビジネスシーンで失敗やトラブルを生んでいます。さらに受託側も「これで出来ているはず」という確認不足の状態で進行すると、目的とのギャップが大きくなります。この差が奥様方の「ストレス」の原因となります。

解決方法
・得意不得意の領域をお互い共有しておく
・理想線をすり合わせ、ギャップを減らし継続可能な環境にする


3 ゴール設定の不一致

スクリーンショット 2020-05-08 11.31.04

プラモデルを作るときは説明書を読みます。仕事にもマニュアルがあると思います。こうすればOKというゴールへの道標です。

しかし家事には説明書もマニュアルもありません。

家事を担当する奥様は生活の中で自ら試行錯誤し、刻一刻と変わる状況に対応しながら、効率と質のバランスを整え、日々家事という業務に取組んでいます。まるで一子相伝の様な知恵とテクニックの結晶です。

だから奥様と比較すると、旦那さんが行う家事は非常に再現性の低くなります。ではどうするのか?

目標設定の5つのポイント「SMART」

Specific(具体的に)
Measurable(測定可能な)
Achievable(達成可能な)
Related(目標に関連した)
Time-bound(時間制約がある)

目標設定に便利なフレームワークが、この「SMART」です。

SMARTが抜けた依頼方法
「洗濯物を取り入れておいて」

▼▼

SMARTを含めた依頼方法

「食器を洗い終わったら洗濯物をたたみたいので、洗い終わるまでにベランダに欲している洗濯物を取り入れて、リビングに置いて欲しい。それで今日の家事は終わるから、お風呂に入ってその後一緒に映画を見よう」

とてつもなく面倒な伝え方ですね。ただ具体性や期限、目的、達成可能度などが含まれる事で、パーツだけで捉えていた旦那さんには「ゴール」と作業の目的も明確になります。ゴールの解像度が上がるだけで、思考停止を防ぐ事ができ、「家事によって得られるお互いのメリット」が共有し合えます。

解決法
・明確なゴール設定とその共有コミュニケーション
・ゴール達成により得られるメリットの解像度を上げる

最後に

家事は手伝う/手伝わない、という事ではない。
ここまで長々と書きましたが、きっと僕の書いたことは実際の家庭では役立ちません。それは重々理解しています。忙しい奥さんがこれほど悠長に旦那さんに対してマネージメントする時間がないからです。

家事の苦手な男性も多くいると思いますが、ご自身と奥さんで立ち上げた家庭(会社)です。人任せにするのではなく、自分毎として取り組み、幸せな家庭を作って欲しいものです。

あとがき

発端はこのツイートでした

僕の偉そげな僕のツイートを「実生活」という誰もが共感できるフィールドに落とし込んでくれたはるいらさんに感謝です。


さらに!!

僕と同じテーマなんですが、ベイジ(baigie.inc)の古長さんが男性側の目線でしっかりと具体性の高い内容でnoteに書かれています。ぜひセットで読んでください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?