Pさんの目がテン! Vol.47 ヴィーコからキケロに(Pさん)

 本の遡行がとどまる所を知らない。
 前に取り上げたヴィーコという哲学者は、当時の学問、学習の状況を論じながら、その背景の最後にあるのは哲学だ、という。
 いったい哲学とは何なんだろうか。
 哲学者の中で、ヴィーコが規範とする人の中に、キケロという人がいた。
 キケロ。ローマ時代の哲学者で、理論的哲学者というよりは、雄弁家、弁護人とか、政治の場に出る人で、どちらかというと、役に立たなければしょうがない、という考えを持っていた、らしい。
 哲学的、論自体に、あまりオリジナリティはないけれども、ギリシャ哲学をうまく総合し、美しいラテン語を使っている、などとも言われている。
 ヴィーコはラテン語を覚えるにあたって、まずキケロを手に取った。
 しかし、それ以上に、ヴィーコも、はじめ法学を志そうとして、挫折して、哲学者として、教育など、理論的というよりも、実践的な部分を強調した論説を行っていたりする。どこかつながる所がある。
 キケロを今度は読みはじめている。

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