君は生きるのが上手だな
そんなことを言ったって、距離が生まれるだけね。
桜の森の満開の下が好き。
死ぬまでに一度でいいからああいう文を書かせてください。
そうこうするうちサーカス団の団長になって行く町行く町で大きな赤いテントを建てる。
おじいちゃんライオンと仲良くなりながら、子供たちに綿菓子を配る。
たまにみんなで、廃遊園地にピエロの格好をして行く。そこでお酒を飲んで、この世の終わりを見つめながら夕方には帰る。
最高の人生。
最後はライオンになって、寂れた遊園地で痩せた友達のネズミを食べる。
そうやってタイタンの環っかをさらりとくぐる。
ミルク色の畔を、ネズミくんと渡る。
おしまい。