バリアフリーってな〜に?
こんにちは。木のいえ設計室くわくわの巻です。
写真は、しばらく前に旅したストックホルムのバスの乗降口です。少し段差はありますが、杖を使っている方も乗りやすそうです。間口が広く、ちょうど良い場所に手すりもある。何より、プラットホームとバスの間に隙間がありません。ちゃんと、平行に駐車しています。
残念なことに、日本のバスで、このような停め方をしてくれるバスの運転手さんはほとんどいません。少し離れていたり、ずっと遠かったり。せっかくバスの機能は低床バスやノンステップバスになっているのに・・・。
ミシガンの街のバスに乗った時、車椅子の方が停留所で待っていましたが、運転手さんはささっと降りて、ささっと車椅子を乗せて、固定してささっと運転席に戻って走り始めました。とても慣れているようで、他の乗客もニコニコしてその様子を見ていました。
東京の駅で車椅子の方のサポートをする駅員さんをよく見るようになりました。とても良いことだと思います。他の乗客はなかなか出発しない電車にイライラする人もいれば、何事もなく、スマホに夢中になっている人もいます。
身体に障害を持つ方にとって、街にでることはとても勇気がいることだと想像します。何気なく置きっ放しになっている自転車も、乗り場をぴったり停めていないバスも心が動けば、良くなることなのに、と思います。
機能やシステムがどんなに進歩しても、それを使う人の”心”がなければ本当のバリアフリーは実現できない。熊本に来てから、熊本市で25年前に設立されたバリアフリーデザイン研究会に参加しています。会では、市の公共施設の設計段階から、意見交換会に参加し、これまでの経験を生かして色々なアドバイスしています。そこで感じるのはいつも、形式と心に溝があること。
心のバリアがなくなってそこに形が現れる。そんな未来を願って、活動を続けています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?