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フジ子・ヘミング版画展
昔懐かしい雰囲気が漂う谷中は猫の聖地ともいわれる。
JR日暮里駅からほど近い「谷中ギャラリーならん葉」(東京都台東区谷中7-18-13:℡03-5832-9194)で「♪~猫と音楽~♪フジ子・ヘミング版画展」が2023年10月3日(火)まで開かれている。
午前11時から午後5時まで。最終日は午後3時まで。
「谷中で展示会をやるようになったきっかけは、数年前に『ねこ展』をやる場所に選んだことです。ここは、猫の聖地であり観光地でもあり、良い立地なので、その都度、企画内容を替えて定期的に開催しています」と企画したアール・ラモの吉田枝里子(よしだ・えりこ)さんはいう。
情感豊かなピアノの演奏で知られるフジ子・ヘミングは絵も得意で、猫好きでもある。彼女の作品には猫が登場することが多い。
13点の展示作品のうちの一つ「Jeszenscky氏への手紙」(銅版画)には猫を抱く女性が描かれている。ドイツ語の手紙の中に、猫の名前が「CRI-CRI(クリクリ)」と記され、フジ子さんらしさが感じられる。
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銅版画「夜に」、木版画「ソニア」にも猫が描かれている。ちなみに「ソニア」とはこの猫の名前だ。
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フジ子・ヘミングの自叙伝によると、手芸やパッチワークも得意で、よく袖の肘上に自分で刺繡を入れるのは「ピアノを弾いている時にお客さんにみえるようにということなのです」(吉田さん)。
「人形つくり」というシルクスクリーン作品は「これは自画像だろう」。
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同時に展示されている藤田嗣治も猫好きで知られている。
フランスの芸術家ジャン・コクトーが日本を訪れた際に藤田が案内人を務めたが、帰国したコクトーはその旅について本にまとめた。その挿絵を藤田が担当したが、その一つが「カメ」という1955年のエッチング作品。「海龍」という本に載ったものである。
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ほかにも高橋慧(さとし)さんと小林由里(ゆり)さんらの作品も並ぶ。
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人形作家である大野幸生(ゆきお)さんも猫をモチーフにした制作もしている。ニードルフェルトによる「三毛猫のポートレート」がその一つ。
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