坂本龍一展が12月に東京で
2023年3月に71歳で亡くなった音楽家・坂本龍一さんの日本初の大規模個展「音を視る 時を聴く(Ryuichi Sakamoto seeing sound hearing time)」が2024年12月21日(土)から2025年3月30日(日)まで東京都現代美術館(東京都江東区三好4-1-1)で開かれる。
坂本さんが生前に構想した新作とそれまでの代表作を美術館建物の内外に構成・展開する予定。さらに坂本さんの創作活動を時間を追って辿ることが出来るクロニクル展示も考えられている。
坂本さんは多彩な表現活動を通して、時代の先端を常に切り拓いてきた。2000年代以降は、さまざまなアーティストとの協働を通して、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に思考/実践した。
坂本さんは1952年、東京都生まれ。78年『千のナイフ』でソロデビュー。同年「Yellow Magic Orchestra」結成に参加、コンピューターを駆使したテクノミュージックとして知られた先駆的な音で内外で高い評価を得る。
83年の「散開」後も多方面で活躍。映画『戦場のメリークリスマス』(83年)の音楽では英国アカデミー賞、映画『ラストエンペラー』の音楽ではアカデミーオリジナル音楽作曲賞、グラミー賞、他を受賞。
環境や平和問題への取り組みも多く、森林保全団体「more trees」を創設。また2011年の東日本大震災をきっかけに「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど音楽を通じた地震被災者支援活動も行った。晩年は反原発運動や神宮外苑の樹木を守る活動などに関わった。
1980年代から2000年代を通じて、多くの展覧会や大型メディア映像イベントに参画、2013年山口情報芸術センター(YCAM)アーティスティックディレクター、2014年札幌国際芸術祭ゲストディレクターを務める。2018年piknic/ソウル、2021年M WOODS/北京、2023年 M WOODS/成都での大規模インスタレーション展示。
また没後も最新のMR作品「KAGAMI」がニューヨーク、マンチェスター、ロンドンなどを巡回、アート界への積極的な越境は今も続いている。
2023年3月28日、71歳で逝去。
開館時間は午前10時から午後6時(入館は閉館30分前まで)。詳細は追って公式ホームページなどで。