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カビ臭い匂いの元は何?


家の中に溢れている匂いの原因はさまざまですが、特にカビと関係する代表的な匂いとして「ジオスミン」や「2-メチルイソボルネオール」などが挙げられます。これらの物質は水道水からも臭うことがあり、土臭い匂いや墨汁のような匂いを感じることがあります。

これらの化学物質は非常に微量でも、人間が感じやすい匂いです。カビそのものではなく、カビ菌や細菌などが発生させる揮発性有機化合物 (VOC) で、特に「MVOC」と呼ばれます。

なお、カビ臭いと感じるときにカビの胞子を吸い込んでいることもありますが、胞子を吸い込んだからといって匂いを感じるわけではないことに注意が必要です。

住宅に発生するカビは、例えば黒カビ、コウジカビ、青カビなどがあります。これらはオクタン酸エチルや硫化ジメチルなど、さまざまなMVOCを放出します。カビ臭はこれらの物質が混ざり合ったものなので、一つの成分が原因というわけではなく、複合臭となっています。これらの匂いは分解されやすく、精密な分析装置でも検出が難しいほどの低濃度ですが、人間の嗅覚はそれでも感じ取ることができます。

なお、これらの匂いが直接体調不良を引き起こしているかどうかは、まだ詳しく分かっていません。ただし、アレルギーの原因は空中に浮遊するカビの胞子を吸引することによって起きることが確認されています。

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