住まいの健康軸、どこに置く?あなたの基準を見直そう
皆さんにとって「健康」とはどんなイメージでしょうか?「よく眠れること」や「エネルギッシュに過ごせること」、「自分の力を発揮できること」などを思い浮かべる方も多いかもしれませんね。
ですが、私たちが考える「健康」と、国が定める「健康の基準」には大きな違いがあるんです。例えば、厚生労働省の健康基準は「死亡のリスクが低いこと」や「発がん性がないこと」が中心です。つまり、私たちが目指す「健康」とは少し異なる視点が強調されているんですね。
たとえば室内の空気環境ですが、2003年に厚生労働省が13種類の化学物質の基準を定めました。しかし、20年経った今も基準は追加されておらず、問題が完全に解決されたわけでもありません。化学物質で体調を崩す方は今も多く、相談は続いています。
なぜなら、急性の毒性や発がん性がない化学物質は、厳しい規制の対象になりにくいためです。でも、これらの物質が頭痛や体調不良などの「不定愁訴」を引き起こし、シックハウス問題が続いているのが現状です。
では、私たちが求める「健康」を意識した家づくりとは何でしょうか?
例えば、ぜんそくやアトピー、アレルギーが出にくい環境が考えられますね。こうした症状を持つ方にとっては、アレルギーや炎症の原因になりにくい建材を選ぶことが大事です。実際にそうした建材も存在しています。
アレルギー症状が出にくい建材の使用や、リラックス効果のある建材を使うことで、ぐっすり眠れる快適な家をつくることができます。家を建てる際には、厚生労働省の基準をクリアするだけでなく、私たちが求める「健康基準」を意識することが重要です。
例えば、お子さんにアトピーやぜんそくがある場合、複合フローリングやビニールクロスに含まれる化学物質が症状を悪化させるリスクがあると、北海道大学の研究で示されています。これらの建材には、プラスチックを柔らかくするための添加剤が多く含まれており、これが肌荒れやアトピーの原因となることがあるのです。実際、無垢材と比べると、複合フローリングを使った場合のアトピーや肌荒れのリスクが1.2~1.5倍高くなるというデータも出ています。
これからの30年、あるいは60年と長い期間を過ごす住まいですから、健康を意識した建材選びがとても重要です。長く住んでも快適で健康的に過ごせる家づくりを目指しましょう。
皆さんの「健康軸」はどこにあるでしょうか?今計画している家づくりは、その健康軸に沿っていますか?
私たち「空気環境改善研究所」では、皆さんが健康軸に沿った家づくりを実現できるように、具体的なアドバイスをお届けしています。一緒に、健康的な住まい方について考えてみませんか?
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