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空間論のいろいろ

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ギリシャ以来、空間論は世界の秩序を表してきました。プラトンの「コーラ」や、ライプニッツの「モナド」の独創性には驚かされますが、空間論はカントで大きく展開し、それ以降、空間論は世界…
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記事一覧

【現代空間論/空間論8】空間は実在せず虚数でしかない

空間は共時的な拡がりを持つ。 つまり時計を止めれば、今そこにモノや人、道路や家、空や月、…

空間レシピ
9か月前
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【空間論7】デモクリトスの原子論

我々は空間を、均質で無限な拡がりをもつものと考ています。しかし、それは現代の一般的な空間…

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【空間論1】プラトン「コーラ(場)」

アテネを代表するレスラーだったプラトン。広いという意味のPlatoは、彼の体格をみて師匠が付…

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【空間論2】アリストテレス「場所(トポス)」

アリストテレス は、師匠であるプラトンのイデア論を克服しようとします。 この現実は、永遠の…

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【空間論3】ニュートン「絶対空間」

ルネサンス期をなると、コペルニクスの地動説やケプラーの天文学など自然科学の躍進を背景に、…

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【空間論4】ライプニッツ「相対空間」

ライプニッツは、17世紀ドイツの哲学者です。幅広い分野で活躍し「微積分法」や「二進法」など…

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【空間論5】プラトン立体

宇宙創成について語るプラトンの対話篇『ティマイオス』。「宇宙の身体」篇では、宇宙を構成する「火」「空気」「水」「土」という四元素を「正多面体」に結びつける独特な空間理論が示されます。 プラトンが主催する学園アカデメイアの入口には「幾何学を知らざるものは入るを許さず」と大書されていたといわれるように、プラトンは幾何学を重視し、幾何学を用いて宇宙を説明しました。 これに因んで、正多面体は「プラトン立体」と呼ばれます。 プラトン立体(Platonic solids) 四元素説

【空間論6】カント「空間と時間」

「カント以前の哲学はすべてカントに流れ込み、カント以後の哲学はカントから流れ出る」 とい…

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