【連載小説】オシロイバナ『第1話』
《運命の日 二人の出逢い》
その日も朝から、テレビのニュースでは「くれぐれも『熱中症』には注意してください!外出中の方々は木陰で休憩するなどしてください!水分と塩分の補給を、お忘れなく!」と頻りに放送していた。
都内の児童養護施設【とうきび学園】の施設長である星崎灯里(あかり)は、冷えた麦茶を口に含みながら思わず呟く。
「それにしても、本当に暑いわねぇ。」
「毎日こうも暑いと、堪えるわねぇ。」
よほど喉が渇くのか、そしてガブガブ飲み干した。
扇風機も回しているのだが、灯里