わたしはパズルのピース ㉝
「そんな偶然が起きるもんなんですか⁇」
「ピース爺さんが言うには
”偶然ではなく必然じゃ!”なんですって」
「そんなこと信じられない...」
「そうよね。
でもね、、、あの頃の私はとても傷ついてたから
その話を聞いたとき、目の前の大きな壁が
少し崩れ始めて希望の光が
差してきたように感じたの。
どこかで自分をもう一度立ち直らせる
何かを求めてたんだと思うの。
だからピース爺さんが言うように
ありのままの自分でいるのに
自分にぴったりのピースに出会えるなんて
こんなラッキーなことはないって。
その時から抜け殻みたいだった自分が
少しづつ元気を取り戻せるようになっていったの」
「ありのままの自分でいると自分の魅力が
最大限に発揮されるかぁ。。。」
「私ね、ピース爺さんの言うように
本当に必然的に出会えるなら疑うよりも
それが本当なのか試してみたくなってね、、、
そしたらなぜかピース爺さんに
なんでもお手伝いをするんで
そばでもっと勉強させて欲しい
ってお願いをしてたの」
「えーーーっ!すごい行動力。
でもなぜですか⁇」
「自分でもびっくりしたわ!
なぜ突然そんなこと言ったのか分からないけど
なぜかそうしないといけない、、、したい!
みたいな衝動にかられちゃって」
「それで
ピース爺さんはなんて返事をされたんですか?」
「それがね。。。ラッキーじゃ!だって」
「あはは!何がラッキーだったんですか?」
「ほら、私とピース爺さんとに出会いは
殺到する相談者から逃げるピース爺さんを
私がかくまったことだったじゃない?
その相談者たちの整理を誰かにしてほしい。
ってずーっと思ってたんですって。
だから私が手伝いをしたいって申し出たときに
救世主が現れた!って思ったんだって。
それでラッキーじゃ!ってことだったらしいの」
「ピース爺さんって話をすると
ほんとに凄いピースだって分かるんだけど
時々その片鱗も見せないような
かわいいところがありますよね。うふふ。。。
"ラッキーじゃ"かぁ…
まぁ、そういうところが
憎めないんですけどね!」
「ピース爺さんに対してそんなふうに言えるって
あなたとピース爺さんの関係がうらやましいわ」
「ピースカさんのほうがずっと長く
一緒にいるじゃないですか。。
今日出会ったわたしたちがうらやましい関係
なんてそんなこと全然ないですよ」
「私にとってピース爺さんは偉大な存在でね、
だからこそなんていうのかな、、、
ちょっと遠い存在でもあるのね。
だからうらやましいの。そんなふうに言えるのが。
時間の長さなんて関係ないのよ」
「そ、そうなんですかぁ⁇
わたし。。もしかしてその偉大な存在のピースに対して
けっこう失礼な口のききかたしてたかもしれないです。。。」
「いいのよ、あなたはそれで。
だってあなたは盗み聞きされたってことから
関係が始まっているんだもの。
あなたにとってピース爺さんは偉大な存在でもなく
たまたま出会って仲良くなった、そういう関係でしょ。
ピース爺さんもフラットな関係でいられたことに
喜んでたと思うわ。
名の知れたピースだからね。なかなかそうフラットに
接してくれるピースもいないのよ。
ピース爺さんのことかわいいって言えるところが
あなたの魅力だと思うわ。
確かにそういうお茶目なところもピース爺さんあるもの。
でもだれもそんなふうに言うピース
周りにはいなかったわ。
それが言えるあなたって素直で素敵ね!」
「あ、ありがとうございます」
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