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氷河期世代の積怨

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私には大したことは出来ないが、せめて文章で綴ろうと思う。 氷河期世代の積怨を。 私の積怨を。
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氷河期世代の積怨

氷河期世代の積怨



社会から見捨てられた世代、その名も「氷河期世代」。ロスジェネ、ロストジェネレーションなどとも呼ばれる我々は、バブルの繁栄の波が去りし頃社会に出、腐りきった現実に直面することとなった。
疲れ果て、共感される事すら望めない我々世代の苦痛を、そして今もなおこの社会に影を落とす、氷河期世代の悲痛な声をここに記す。

私には大したことは出来ないが、せめて文章で綴ろうと思う。
氷河期世代の積怨を。
私の

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幼少期の事①小学校まで

幼少期の事①小学校まで

氷河期世代は概ね団塊ジュニア世代と被る。
もちろん人により親の子を持った時期の早い、遅いや氷河期世代の中での生まれの早い、遅いにより例外はあるが、おおむね団塊世代の子供が団塊ジュニア=氷河期世代といって良い。
私の親もまさに団塊世代。
私の場合は当時にしたらだいぶ遅めの結婚・出産だったようで親は団塊世代最初期、私は氷河期末期といったイメージである。

私の小学校までの記憶はとても曖昧である。
個人

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幼少期の事②小学校1-2年 いじめを受ける

幼少期の事②小学校1-2年 いじめを受ける

私の次の鮮明な記憶は小学校の入学式だ。
晴天の元、まだそのころは大好きだった母親と子供用スーツに身を包み記念写真を撮られた場面をはっきりと覚えている。
だが、ここから私の長い暗黒時代が始まる。

虐めである。私の名前はペンネームで本名とは異なるが、この時代の事を再現させるためにあえてこの「近汰(きんた)」という名前にしている。
こういう名前の子供がどのような仕打ちを受けるか。
明白である。一文字加

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幼少期の事③小学校3-4年 復讐の季節

幼少期の事③小学校3-4年 復讐の季節

さて名前の事で虐めにあい暗黒の小学校1-2年を過ごした私であるが、暗黒時代である事には変わりはないものの、転機が訪れる。

3年生になると同時に、虐めの主犯格が親の仕事の都合で転校したのである。
それまで力でやり返そうとしてもどうしてもこいつには喧嘩で勝てず、状況が悪化するだけなので諦めていた主犯格が学校から居なくなったのだ。
そんな経験をした結果、私は虐めに対して反抗する事すらしなくなっていたの

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幼少期の事④小学校3-4年 復讐の終わり

幼少期の事④小学校3-4年 復讐の終わり

復讐の季節は2年近く続いたが4年生の後半に終わりを告げる事になる。
I君が先生にチクったのだ。

私の訴えを事実上無視した1-2年の時の担任とは変わっていたが、その時の担任はこのチクリを受けて、対策に乗り出したのである。
つくずく世の中というのは不公平で不公正で不平等にできている。
私の言い分も聞かれるわけだが、当然ながら自らの正義を信じて疑わない私は、これは仕返しであり、正当な行為であり、私は謝

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幼少期の事⑤小学校5-6年 悪意の氾濫

幼少期の事⑤小学校5-6年 悪意の氾濫

さて、とにもかくにも私のいじめの復讐は小学4年生で終わりを告げた。
私は今でもこの復讐の犠牲者には何ら謝罪の気持ちや、行動に対する後悔は全く持ち合わせていない。
受けて当然の復讐を受けた、それ以上でもそれ以下でもない。
そう信じている。この復讐が無ければ私は一生やられっぱなしだったかもしれないし、私は自殺を成功させていたかもしれない。
生きるために必要な事であったと確信している。

しかしこの5-

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暗き青春①中学校1年生 一瞬の煌き

暗き青春①中学校1年生 一瞬の煌き

いじめっ子にこの身を堕とした小学校が終わった。

この頃私の家は貧乏になっていた。母親と祖母の折り合いが悪く祖母の大きな家を出る事になり、家賃5万円のワンルームで母親と同居する生活が小学校6年生から始まっていた。
今にして思えば小学校の内は転校しないで済むようにしてくれていたのかもしれない。
中学校入学と同時に市営住宅へ引っ越し、中学校は私が通っていた小学校の学区とは全く被らない学校へ入学する事と

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