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時速36kmワンマンライブin渋谷WWW X

どうもじゃんもんです。就活真っ只中ですが、「このライブ行けねえなら僕は就活なんぞやめてやるわ!!!!!」というライブだけは日程をやりくりして参加しています。というわけで今日は時速36kmの渋谷 WWW Xワンマンライブ「YELLOW」に行ってきたので、感想や考えてみたことを書いてみたいと思います。かなりしつこい文章なのでお腹いっぱいな方は読まなくてもいいです。

期待と不安をぶっ飛ばす最高のライブ

マジで良かった。あらゆる感情を拡声器の中にぶち込んで、小さな世界で破裂させたような情熱的なロック。会場にいる全員が味方だと思ったし、輝きの中に立っていると確信できた。僕の信じた音楽、僕たちだけが信じた光がそこにはあって、ほんとうに夢みたいな気持ちで時間が駆け抜けていった。

大げさな表現を重ねてしまって変な文章になっている自覚はあるけれど、とにかく良かった。パンクした頭でライブを振り返ってみる。ライブに行く前、僕は渋谷・ハチ公前で人混みにビビりながら同行する親友と待ち合わせしていた。この親友とは去年の11月にも時速のライブを一緒に行った。10分遅刻したのに、僕がベンチに座りながら就活対策の時事問題を解いているのをニヤニヤ眺めているようなやべーやつだけど、僕はこいつの腑抜けた表情を見るとものすごく気分が落ち着く。だから親友なのだ。

僕は親友を目の前にして「もはやライブ行きたくねえ、爆発しそうだ」なんてほざいていたと思う。時速36kmのライブは3ヶ月ぶり、ワンマンライブは初めてなので、僕はガチガチに緊張してしまっていた。どんな世界が待っているんだろう。少し怖い気持ちもあった。ふつふつと煮えたぎる期待と、それを受け止められる自信のない自分自身への不安が混ざって、僕はライブ前から気分がおかしくなっていた。「町田商店行こうぜ」なんて言いながら開場30分前にラーメン屋に入ったのも、多分どこかテンションがおかしかったんだと思う。Twitterではラーメンの画像を載せながら「エヴァ観にきた」とかいう意味不明なツイートをしていたし、とにかくライブ前の僕は期待と不安でおかしくなっていた。

あらゆる不安は1曲目にぶちのめされていった。ライブ前、ラーメン屋で親友と「1曲目なんやろな」って話をしていた時、親友は「死んでいるように見えるかい?」という「スーパーソニック」の歌い出しを口ずさんでいた。そして1曲目、親友の予想は的中。後ろに立っていた親友が、嬉しそうに僕の背中を叩いていた。2曲目の「銀河鉄道の夜明け」の頃には、僕はボロボロと涙を流していた。コロナのせいで歓声もモッシュもダイブもないライブだったけれど、拍手と拳だけで会場の観客はひとつになっていた。コロナ禍でこんなに一体感に包まれたライブハウスを僕は初めて目撃した。

「七月七日通り」のAメロの時、「手拍子煽るようなバンドには絶対ならねえ」と誓っていたバンドメンバーたちが、笑顔で手拍子を煽っていた。観客たちが始めたのが先なのかもしれないけれど、そんなことはどうでもいい。とにかく皆音楽とひとつになっていたし、そのど真ん中で時速36kmは誰よりも輝いていた。

明日のため、5年後、10年後のためのライブを

なんかもう体動かしすぎてMCとか曲の順番とか覚えてないんだけど、ベースのオギノのMCがかっこよかった。

前は燃え尽きるようなライブをやろうと思ってやってきたんだけど、最近はそうじゃないなって思ってる。僕らも皆もライブの後には明日があって、予定があって、そういうことを意識しなきゃいけないなって思いながらライブがしたい。今日ここにいる人たちの中で5年後も時速36kmを聴いている人たちは半分もいないかもしれないけれど、5年後、10年後僕たちの音楽をふと聴いてみたときに、今日のことを思い出してくれるようなライブがしたいです。明日のため、5年後10年後のためのライブを。

みたいな内容(ほんとにうろ覚えです間違ってたらごめんなさい)だったと思う。僕自身就活生だし、このライブが終わったらまたリクルートスーツを着て将来について考えなくてはいけないんだけど、今日観たのが時速のライブでほんとうに良かったと思う。

中でも僕が感動したのが新曲「サテライト」(satelliteかもしれない)。

完全に輝いているひとなんて本当はどこにもいないんだけど、でもなんで暮らしの中で確かに輝きや光があるのかというと、色んな偶然や奇跡が重なって、その場所からは光っているように見えるからだと思う。そういう光は本当に繊細なものだけど、失わないように大切にしたい。そういう思いで歌います。

というMC(こっちもうろ覚えですごめんなさい)で始まった。歌詞を暗記することは流石に出来なかったけれど、自分を優しく認めてくれるようないい曲だった。個人的にはハルカミライの「僕らは町を光らせた」「みどり」に通じるような音楽としての眩しさを感じた。あくまで個人的な感想だけど。ハルカミライと対バンして欲しい。

ライブの内容をすべて文章にしてしまうことは出来ないけれど、絶対に忘れたくないライブだと思った。5年後、10年後も絶対にこのライブを思い出せる自分でいたいし、未来に向けて進む自分を肯定したいと思った。「君らしくあれ」とか「夢を見てもいいんだぜ」みたいな音楽が世の中にはたくさんあって、そういう音楽に救われることも間違ってはいないと思うけど、僕はあんまり好きではない。そんな言葉よりも時速36kmの「やっていくしかないよな」なんて歌詞の方が、明日へ向かう自分を救ってくれるような気がする。

時速36kmの音楽に出会った時、僕は初めて「青春時代が終わったな」と思った日のことを思い出した。叫ぶことも出来なくて、真っ白な自転車を漕いでとにかく下り坂を駆け抜けた時のこと。あの時の速度はもしかしたら時速36kmだったのかもしれないね。……痛すぎる文章だな。なんでもないです。

とにかく、心が置いていかれたまま未来へ向かうことがあっても、僕には時速36kmの音楽が確かにそばにいてくれる。明日のためにライブをしてくれた時速36kmが味方でいてくれるのだ。最後にもう一つだけ。ライブのいちばん最後(アンコールではないけど)に「ハロー」が聴けてよかった。「続きまたいつかこの街で始めよう!ハロー!」という歌詞が、明日の自分を励ましてくれるような気がした。ほんとうに良いライブでした。しつこい文章をここまで読んでくれた皆もありがとう。ではまた。

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