【ライブレポ】BAYCAMP tetoの『拝啓』でガン泣きしてしまった。
どうもじゃんもんです。今回は2020年11月21日に横浜・桜木町のぴあアリーナMMで開催されたロックフェス『BAYCAMP 2020』から、『teto』のライブレポートっぽい文章を書いていきたいと思います。
今回こそは泣かずにtetoを観るぞ!
いや正直ね、僕は「今回こそはちゃんと泣かずにtetoを観るぞ!!!!」と決心してたんですよ。僕は泣いているときに自分の内側に閉じこもって感情を爆発させるタイプなので、どうしても音楽と向き合うことが出来なくなってしまう。そりゃビバラロック2019、CAVE STAGEのトリを飾ったtetoでガン泣きした時はものすごく満たされたし、そういうライブの楽しみ方も間違ってはいないとは思うけど、僕もtetoのライブを観るのは4回目。今までのライブは全部途中で号泣してしまっていたので、そろそろ泣かずに聞き遂げてやろうと決心して(ちょっとこの表現は癪だな)、わざわざ桜木町まで来たわけ。まあわりと地元なんだけど。
会場は今年オープンした『ぴあアリーナMM』。音響も照明も良いし何より立地が良い。途中退場したら徒歩2分でみなとみらい観光出来る。
結果、『拝啓』で大号泣。無条件降伏
結論から言ってガン泣きしました。
もう目頭が熱くなったとかそういうレベルじゃなくて、ライブ中じゃなかったら「ひーん!」ってみじめに泣き叫んでいたんじゃないかってレベル。泣き止んだあともしばらく呆然としていて、同行者の後輩と2人で30分くらい立ち尽くしていました。完全敗北だし完全燃焼。
ひとつだけ言い訳をさせてもらうと、僕は最後の一曲まで泣かずにライブを観てたはずなんですよ。1曲ずつ振り返っていきますね、多分ここからどんどん文章が暑苦しくなっちゃうと思うんで、ウザイと思った方はスクロールしてもらって結構です。
スピード大爆発のリハーサル『光るまち』『Pain Pain Pain』
まずリハは爆速バージョンの『光るまち』と『Pain Pain Pain』の2曲。リハーサルでいきなり『光るまち』をやるのは9月の前夜祭の時と同じ流れなんだけど、僕はこの歌い方がめちゃくちゃ好きだ。他のライブでもやってほしい。もちろんゆったりバラードな『光るまち』も聴きたい。そして『Pain Pain Pain』で会場のボルテージはMAX。コロナ禍でもファンの熱意は健在で、お構いなくアツアツの熱気がアリーナを飲み込んでいく。僕はtetoがフェスに出てきたときの「いよいよtetoだぞ、コイツらは別格だぞ」みたいな雰囲気がめちゃくちゃ好き。リハの時点で、他のバンドにはない異様な空気が漂っているわけですよ(これはファン目線の勘違いなのかもしれないですけど)。
『暖かい都会から』『This is』
そして1曲目はリハの高速モードを止めることなく『暖かい都会から』。もう「待ってたぜ!!!!!」って叫びたくなってしまうくらい好き。歓声禁止だからね、守るけどね。(というかBAYCAMPの観客は誰ひとりルールを破らず無言で楽しんでました) 皆マスク越しに口パクで歌ってるんだろうな。呂律が回らなくなるくらい歌詞が目の前を走り抜ける『暖かい都会から』、ホント大好きです。
2曲目は『This is』。僕はこの曲をいつか生で聴きたいとずっと思っていたので、正直このタイミングでちょっと泣きそうになる。イントロのカッコ良さ異常すぎん??? 眠れない夜もやる気の出ない朝も聴いていたあの曲が、目の前に現れた衝撃と喜び。「好きなものは好き、好きじゃないのもたまに好き、そういうもんか」という歌詞から伝わるtetoの哲学。この時点で「生きてて良かった」って気持ちでいっぱいです(オタクっぽくなってきた)。
『ねぇねぇデイジー』『invisible』
3曲目は『ねぇねぇデイジー』。ボーカルの小池貞利が360°全身を振り回しながら歌う革命歌。色んな正義がぶつかり合う世の中だからこそ、このぶっきらぼうな曲が心にぶっ刺さるな。いつかライブ会場で声が出せるようになったら、とびきり大きくて、でもちょっぴり気だるそうな声で「ねえねえねえねデイジー!!!」って叫びたい。大好き!
4曲目は今年リリースされた『invisible』。こちらは打って変わって全身全霊めちゃくちゃ全力なキラーチューン。正直MCの順番とか覚えてないんだけど、「居場所がないんじゃなくて、居場所が分からないひとがいて、その人たちのための曲を歌います」って言ってたの感動したな〜〜〜!!!この曲はまさに「居場所が分からない人のための曲」だと思います。激しくて、暑苦しくて、そしてどこかやさしい。隣のおじさんが祈るように手を合わせて聴いていたのがものすごく良かったな。
『9月になること』『夏百物語』
5曲目は『9月になること』。横浜市民なので「ヨコハマへと向かう あの人の影に私の足で追いつきたいの!」というリメイク歌詞がめちゃくちゃ嬉しい。どんなに空っぽでも今年の夏は紛れもなく夏だったし、この曲を聴きながら思い出すと悪くはない日々だったような気がしてくる。この曲の最後らへん(多分)で小池貞利が
「音楽なんかなくなるわけないだろ!こんなに楽しいのに!」
って叫んでいたの、ちゃんと聴こえていたよ。この頃には「最高!」から「ありがとう、歌ってくれてありがとう」という気持ちに。むしろよくここまで泣かなかったな。既に気分は最高潮。
ここでMC。小池貞利が汗だくのまま少しだけ笑っていた。
「今年の夏も例年と変わらない。去年の夏よりも今年の夏をいい夏に。今年の夏よりも来年の夏をいい夏に。それだけです新曲やります夏百物語」
いつも通りのtetoが、いつも通りの小池貞利が目の前にいて、嬉しさで胸がいっぱいになる。どんな世の中でも堂々とロックを歌ってくれるteto、、、惚れてまうやろ。
というわけで6曲目は新曲の『夏百物語』。トロピカルな雰囲気がめちゃくちゃ良い。しょっぱい風に〜〜〜!癖になるな。夏の思い出をメロディーに載せて、いちばん最後は「今年の夏はいつか取り返すから!!!」とすっきり叫ぶ。いつか取り返そうな、いっしょに頑張ろうなって気持ちになれる。なんでtetoを聴くとこんなに元気が出るんだろう。
衝撃のラスト『手』『拝啓』
7曲目は『手』。いや正直この時点でもう心は100%エネルギーで満たされていたのに、まだこんなにいい曲やってくれるの?ホントにフェスだよね?ワンマンじゃないよね?ってくらい濃密なライブでした。『手』はtetoの中でも一番好きな曲の一つです。何度も励まされて、何度も口ずさんで、自分の中でもちょっと別格というか。中でもサビの
「バカバカしい平坦な日常がいつまでも続いて欲しいのに理想と現実は揺さぶってくる でもあなたの、あなたの手がいつもあたたかかったから目指した明日、明後日も分かってもらえるよう歩くよ」
という歌詞に何度も救われた。この曲が好きな人間に悪いやつはいない。人生のエンディングテーマにかけて欲しい。大切な人を抱きしめたくなるような曲。最高です。
そしてラスト『拝啓』。「tetoでしたありがとうございました、拝啓!!!」で始まった瞬間、何もかもが報われたような気持ちでイントロに。ここまで泣かなかったんだ、絶対最後も泣かないぞ、という気持ちで必死に耐える(我慢するのに必死な時点で本末転倒では???)。そして最後のサビが終わって、世界でいちばん好きな曲の、世界でいちばん好きな歌詞が目の前に飛び込んでくる。
「拝啓 今まで出会えた人たちへ 刹那的な生き方 眩しさなど求めていないから 浅くていいから息をし続けてくれないか!」
この歌詞を歌っているときに、ボーカルの小池貞利が僕の正面(ステージの右端)へ。大きく手を広げて、「浅くていいから息をし続けてくれないか」って歌いながらこっちを見てくれて。ずっと我慢していた涙が溢れてしまう。伝えたかった。この曲聴いて、生きたいって思えるようになったよ、自分なりに生きて息をしているよって。ここまで書いて自分でもめちゃくちゃ恥ずかしいんですけど、それくらい好きなんです、感動したんです、大好きなんです。
こんなご時世だから叫ぶことも出来ないし、小池貞利の手も客席までは届かないけど、そのあたたかさはめちゃくちゃ伝わって、全力で泣いてしまった。最高の完全敗北でした。本当は『神聖かまってちゃん』や『忘れらんねえよ』のレポートもしたかったんですが、tetoだけで4000文字くらい書いてしまったのでまた次の機会に。
おわりに:tetoという衝撃
初めてライブレポートっぽい文章を書いてみたんですけど、自分でも引くほど暑苦しい文体になってしまった。文体に関しては試行錯誤中なので多少の違和感は許してください…。とにかく言いたいことは「tetoってめちゃくちゃかっこいいんだぞ!」、これだけです。激しくてぶっ壊れていて、そしてあたたかくて優しい。2020年、tetoも全国ツアーが中止になり、うまくいかない時間が続いたはず。いつも通りのライブが出来ないような状況で、それでもこんなに素晴らしいライブを成し遂げたtetoを、僕は誇りに思う。
tetoの魅力を言葉で表現することは不可能だとわかっているけれど、それでも僕は僕自身の言葉でtetoの魅力と向き合っていたい。これからもtetoのことは地の果てまで追いかけて愛し続けたい。抱きしめたいくらい大好きなんです。コロナ感染者がまた増えてきて、年末も大規模なライブイベントは出来ないのかもしれないけれど、音楽は絶対になくならないと確信しています。またライブハウスでシンガロングができるような時代になったら、僕は声帯がぶっ壊れるまで叫びたい。多分次のtetoのライブも泣くと思います。ここまで読んでくださった方がいれば幸いです。ではまた。