
立川 健悟「いつでも傍に」
1.生命保険のプロフェッショナル
幅広い事業領域を持つソニーグループの生命保険会社である「ソニー生命」。
2019年に40周年を迎え、生命保険会社としては比較的後発に属しているが、その人気の秘訣は、生命保険のプロフェッショナルである「ライフプランナー」が一人ひとりの将来の生活に合わせた生命保険をオーダーメイドの形で提供している点にある。
全国で約5,100人いるとされるこのライフプランナーには担当エリアがなく、契約時から一生涯の担当者となる点が特徴だ。
まさに「人生の伴走者」とでも言うべき仕事だが、今回紹介する立川健悟(たつがわ・けんご)さんも、このライフプランナーのひとりとして、多くの契約者が立川さんに将来の安心を託している。
2.念願の野球
現在、神奈川県川崎市で妻と子どもと暮らす立川さんは、1980年に3人きょうだいの長男として、広島県山県郡北広島町で生まれた。
「小さい頃からいたずら好きで、小学校低学年の頃は毎日先生が家へ来ていたんです」
自然豊かな風景が残る環境だったため、小さい頃から裏山に秘密基地をつくるなど、いつも仲間と一緒になって遊んでいた。
「小学校でグラウンドの拡張工事があったとき、業者が土器を発掘したんです。その話を聞いて、『これは高く売れるじゃろ』と土器の破片をこっそり集めていたら、先生にバレてひどく怒られてしまいました。川で捕まえた特別天然記念物のオオサンショウウオを、仲間に見せようと小学校の池に放流して怒られたこともありましたね」
小学校6年生のときには、親の勧めで広島市内の学習塾へ通い、市内の中学を受験をしたが、ことごとく失敗。
同じ町内にある私立中学校・高等学校へと進学した。
野球部に入りたかったものの、中学校には野球部がなかったため、休み時間に仲間たちと練習をして野球の腕を磨いていった。
いざ高校に進級し、念願の野球部へ入部することができたものの、肘の痛みを感じるようになり、通院したところ、それまでの無理な練習で肘を酷使しすぎていたことが判明した。
しばらく練習にも参加できなくなり、あえなく退部。
仲間と共にお寺の境内でダンベルを持って筋トレに励むという「筋トレ同好会」を勝手に名乗り、3年間練習に励んだようだ。
90キロも体重があった同好会の仲間が20キロの減量に成功したことで話題となり、3年目には入会希望者が来たというから驚きだ。
3.ある生徒の問いかけ
高校卒業後は、就職することを考えていたものの、教員の家系だったこともあり、神奈川大学工学部建築学科へ入学し、数学教師になることを目指した。
「田舎から初めて都会へ出てきて、まず広島弁が通じないことに衝撃を受けました。仲間とのコミュニケーションがとりづらいと感じたので、すぐに標準語へ切り替えましたね」
そんな立川さんに転機が訪れたのは、大学で訪れた教育実習でのこと。
高校1年生の数学を担当し、順調にこなしていたが最終日のホームルームで、ある生徒から「社会に出て働くってどんな感じですか」と質問を受けた。
「就職活動もやっていなかったので、この質問に答えることができなかったんです。『このまま先生になってしまうと、一生この質問に答えることはできないな』と感じ、一旦教職の道を諦めて、社会へ出ることにしました」
自分のやりたいことを探した結果、広告制作会社へ就職した。
専門的にデザインを学んだ経験もなかったため、1年ほどはアシスタントとして働いていたが、次第にさまざまな仕事を任されるようになり、その後はグラフィックデザイナーとして頭角を現すようになった。
会社に寝泊まりするなど過酷な職場環境だったが、良いデザインを仲間たちと追求するなかで、仕事に対する強いやりがいを感じていたようだ。
4.震災を機に
8年ほど働いた2011年には、東日本大震災が発生。
「震災を機に数百件の案件が一気にストップしてしまったんです」
仕事の受注もなく苦しいなかで、「なでしこジャパンがW杯で優勝した記念冊子をつくって欲しい」という依頼が会社に舞い込み、立川さんは大きな通信会社に2週間ほど出向して冊子制作を進めることになった。
会社を飛び出して外の世界を見たことで、多様な働き方をする人たちを初めて目にしたようだ。
そうした出来事がきっかけとなり、立川さんは自分の人生を考え始め、震災から半年ほど経った頃には、転職を決意。
当初は不動産会社のデザイン部を受けてみたものの、いままで勤めていた会社に比べて、業務量は少なく業務スピードも格段に遅かった。
「これでは自分を成長させることはできない」と考えた立川さんが信頼のおける先輩に進路の相談をしたところ、「もう君のデザインは技術として完成しているんじゃないか。例えば、90点以上を取りに行くと、90点をとるために使った時間の何倍も努力しなくちゃいけない。でも、世の中的には90 点も取れていれば、もう良いじゃないか。それよりも男だったらビジネスを学んだほうが良い」と助言を受け、その先輩が立ち上げた不動産ITベンチャー企業に営業職として転職した。
5.一筋の光明
人生初の営業職は苦悩の連続でスタートすることになる。
1日100件の飛び込み営業や夜通しのチラシ配りなどの努力を必死に続けてみたが、最初の数カ月はほとんど成果を上げることができないでいたようだ。
一方、月極駐車場の仲介をネット上で行う会社が、当時としては珍しかったため、「駐車場を借りたい」という需要は増えていき、次第に貸すことができる駐車場が足りなくなっていた。
そこで、テナント向けにビルオーナーが所有していた空き駐車場を会社で一括して借り上げるサブリース事業を拡大することになり、立川さんがその担当を任されることになった。
ここでも、またすぐに成果を上げることができず苦悩することとなる。
提案が成果につながらない中で、それでもなんとか解決の糸口を見つける。
「あるとき、いつも使っている提案資料が使いにくいことに気づいたんです。そこで、自分なりに内容やデザインを変更してみたところ、そこから営業が上手くいくようになりました。朝のニュースに合わせて内容を変更したり、訪問する企業のカラーに配色を合わせたりと顧客に合わせて柔軟に内容とデザインを変えていきました」
次第に成果を残せるようになり、執行役員として株式上場を目指す会社に貢献できると感じていた。
ところが、株式上場を半年後に控えたタイミングでの部署異動によって、これまでの顧客との関係性を全て手放すことになった。
それをきっかけに「お世話になったお客さまに対して受けてきた恩を返すことができていないな」と感じるようになり、その想いは日に日に増していく。
考えぬいた末、株式上場を東京証券取引所で見届けた日の夜に退職を決意。
後日、生命保険を担当してくれていたソニー生命のライフプランナーに次の行き先を問われ、「自分で自分の使う資料をデザインできて、時間の制約がなく働けて、色んな人に自由に会うことができ、人の役に立てる働き方をしたいんです」と告げたところ、「だったら、うちで働きませんか」と誘いを受けた。希望の条件とも一致していたため迷うことなく入社する。
「社内で働く人たちは、保険会社の営業というよりもプロのファイナンシャル・プランナーとして魅力的な働き方をされていたんです」
6.いつでも傍に
病気を患ったり突然の事故に遭ったりといった不測の事態に備えて、加入している人も多い「保険」という商品。
立川さんによれば、現在加入している保険と経済状況、そして将来の計画を比較したときに、受け取ることのできる保険金が家族を守るには不十分のものだったり、逆に不必要なほど高額に設定されていたりすることも少なくないという。
そのため立川さんは、まず「保険」を提案する前に、本人や家族への想い、どんなことを実現したくて現在の仕事に就いていて、今後のキャリアをどう考えているのか、そして大切にしている価値観は何かなど、顧客の将来に耳を傾ける。
振り返ってみると、人はこうした経験がなければ自分の半生を立ち止まって考えることもないだろう。
加えて、こんな風に自分の人生を俯瞰で分析し、親身になって僕らが進むべき道を指し示してくれる人はなかなかいない。
あらゆる情報が飛び交い、自分で取捨選択しなければいけない時代において、立川さんのようなライフプランナーは、僕らが楽しく人生を過ごすためのノウハウを教えてくれる大切なパートナーなのかも知れない。
しかし、そのためにはライフプランナーには、状況を察知したり未来を予測したりする力など、さまざまな能力が必要になってくる。
そうした意味において、立川さんの強みとは、これまでの仕事で培ってきた創造的な思考力にある。
昨年だけで2人の転職を後押ししたと言うから、何かと何かを繋ぐその能力は十分すぎるほどだ。
「もちろん保険の話もするんですけど、児童養護施設の高校生たちにお金の使い方の授業を開いたり、一般の方向けにお金のセミナーなども開催したりしています。現在、こうして人に何かを伝える立場になれたことで、いちどは諦めていた教職の道を疑似体験できているんですよね」
人生はまだまだ続いていく。
資産運用からキャリア形成まで、先行き不安な僕らの未来を安心できる明るい未来にするために、これほど頼りになる存在はいないのではないだろうか。
※5枠完売しました
※10枠完売しました
※10枠完売しました
※15枠完売しました
※25枠完売しました
※25枠完売しました
いいなと思ったら応援しよう!
