スキル0で挑んだパラアート展プロデュース。ついに来週開催。
フリーランス初仕事
フリーランスになった直後に不思議なご縁でチャレンジさせてもらうことになった、墨田区主催のパラアート展プロデュースのお仕事。
長かったようにも短かったようにも感じる準備期間も佳境となり、来週開催される。
パラアート展について
僕は展示構成、作品出展事業者・学校とのコミュニケーション、グラフィックデザイン、スタッフの手配を担当した。市役所でしか働いたことのない僕はアートの実務に関わるのは初めてだ。
プロジェクト型の仕事を初体験
メンバーとのコミュニケーション、スケジュールや労力のコントロールなど、開催前の現時点でも振り返ると改善点はいくつもあるが、アートの知識がない中でいろんな方にサポートいただきながら準備を進めることができた。新しく得た知識とこれまでの経験が掛け算的に活かされたと思う。
特に、市役所時代にお世話になったアーティストの方にサポートを求め、また一緒に働ける機会に恵まれたことは僕の中でもとても大きな意味があった。価値観の合う方とよいものを作ることは、フリーランスになってやりたいことの一つだった。
プレッシャーを感じながらも楽しむ気持ちは常にあって、その遊び心がアート展のクオリティを上げることに繋がっていたら、これ以上ない幸せだ。
僕のやりたいことと今回の仕事
思えば市役所を辞めて無職になった期間、自分の軸を求めて設定した行動指針『人間らしさをデザインする』を具現化したような仕事を受けさせていただいた今回。
その人の個性だったり、ありのままであることを表現する場を用意することに注力した。
作品を出展される方々は墨田区内の障害者支援施設の方や特別支援級のお子さんだ。中には、ご自身が表現したものが「アート」なのかどうか迷いや気恥ずかしさを感じる方もいたと思う。
それでもこのプロジェクトの序盤で施設の関係者の方々の会合に出席させていただいた際、心の底から出た言葉は、
「アートって聞くと小難しいイメージがあるし、僕も正直アートってなんだかわからない。」
「だけど楽しんで描いたものだったり、つい習慣で描いたものなどからその人の想いが届いてくる。」
「そういったものは全て価値があるので出品してほしい。コピー用紙の裏に描いたような作品でも歓迎。」
と、とにかく関係者の方に対し出品のハードルを下げてもらえるよう気持ちを込めた。それがどの程度伝わったかは不明だし、区役所の職員の方の頑張りのおかげだが、当初の不安を一掃するかのように約60点の作品が集まった。
どれも、思わず笑顔が溢れてしまうような作品ばかりだ。墨田区役所の立派なギャラリーが来週、これらの作品で埋まることが楽しみで仕方がない。
現時点でも、「パラアート展を企画している」という意識は少ないかもしれない。
集まった作品を見たら、表現する楽しさや豊かさはボーダレスであることをひしひしと感じて、そこにどんなカテゴライズが必要だろうか。と思ったからだ。
ご都合が合う方はぜひ遊びに来ていただけると嬉しいです。
フリーランス初仕事が、これまでお世話になった方をお招きできる場にもなることにも、これ以上ない喜びを感じている。
くせっけデザイン
髙橋 漱至(たかはし そうし)
1992年生まれ。地方公務員としてまちづくりに取り組んだのち独立。パラアート展プロデュース、まちづくりワークショップスタッフ、podcastパーソナリティ、ものづくりベンチャー広報など多分野にわたり活動。京都芸術大学在学。行動指針は『人間らしさをデザインする。』