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手抜き介護 167 食べたいもの
買い物に行こうとしたら、母に昆布を買ってくるよう頼まれた。「昆布巻きを作りたいから、かんぴょうとシシャモも」。母は、昆布巻きが大好き。最近は出来合いの一口サイズものが定番なのだけど、お正月も近いし自分で作りたくなったらしい。
でも昆布巻きって、結構面倒臭い。変形して力が入らない指で、かんぴょうを縛れるのかな。年末は私もいないから、父がするだろうか。私は子どものころ、昆布巻きがあまり好きではなかった。でもかんぴょう部分だけは好みで、そこを頼りに食べていた。祖母宅で年越しをしたとき、木綿糸で巻いた昆布巻きが出てきて、衝撃を受けたのを覚えている。糸って…。
ウチの親たちには、「身体に良い」と信じて食べ続けているものがあって、代表的なのが父は納豆、母は昆布巻き。でも父は最近尿酸値も問題ありだから、プリン体の多い納豆は、実は要注意。その意味でいえば、昆布巻きもカリウム制限下では減らした方が良い食べ物に入る。まあ今は細かいこと言わずに、いろいろなものを少しずつ摂るのが良いんじゃない?ということになっているけれど。
母には、何の制限もない。身体機能が衰えているだけ。食べたいものを禁止されるのも悲しいけど、食べたいものを自分で買いに行けないのも切ない。実家は、老後の在り方をいろいろと考えさせてくれる。