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読書記録 #22 『だれもがポオを愛していた』
こんにちは、艸香日月(くさかはる)です。
今回は、(途中まで)読了した『だれもがポオを愛していた』(平石貴樹)の感想です。例にもれず、とあるミステリーの紹介本にのっていた一冊を図書館で探し出し手に取ったものです。
舞台はアメリカはボルティモア、かのエドガー・アラン・ポー終焉の地とされる場所です。冒頭から、主人公の刑事ナゲットが、更科ニッキという冗談のようなネーミングの日本人の女性と知り合うところから物語ははじまります。後で知りましたが、登場人物は有名人の名前をもじったものだったのですね。
さて起こる事件はエドガー・アラン・ポーにまつわるものばかり。しかも猟奇的な殺人の連続。登場人物もみな個性的で、出てくる出てくる……。
ということで今回はめずらしく、私は途中で辟易してしまい、読むのをやめてしまいました。いかんせん殺人事件がきつかったです。かけだしのミステリーファンとしては有名どころの本書を読み切れなかったのは残念ですが、どうしてミステリーの殺人て異常なものが多いんでしょうか。そうじゃないとお話にならないからなのでしょうが。今回はそんな思いとともに泣く泣く断念しました。
殺人事件の種類でミステリーを読むか読まないかを決めるのもいかがな話かと思いますが、今回は図書館の期限もせまっていたのでご愛敬。
いつかまた機会があれば、読み進めてみたいと思います。
とはいえ文体は会話文が主でリズミカル、アメリカンジョークもはさんだ読みやすいものだったのでおすすめです。著者の平石氏は英米文学科を専攻されているだけあって、いかにも「翻訳本」な文体で、そこが読んでいて面白かったです。英語にも日本語にも精通していないと書けない文章だと思いました。
私はフレンチ・フライの最後の一本をニッキに勧め、空になった紙容器をくちゃくちゃに丸めた。
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