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【連載小説】冷蔵庫と魔法の薬

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【連載】冷蔵庫と魔法の薬
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記事一覧

【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (10)

10.岐路 「あっ、それ。もらうぞ」  健二は、環がテーブルに出しっ放しにしていた瓶を目…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (9)

9.冷蔵庫 「えっ? 冷蔵庫の話? 何だ、それ?」 「焼き鳥屋さんでジェニーさんに話した…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (8)

8.睡余 「おはよう」  目覚ましに起こされて、二日酔いがのそりのそりと居間に入ってきた…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (7)

7.魔法の薬  ジェニーのピッチが上がって目が据わってきた。水割りは途中からストレートに…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (6)

6.女二人  ――先ほどの女の人はきっと来る。  環はそう確信した。だから環は家に帰るの…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (5)

5.焼け木杭  健二は約束の**ホテル内の喫茶店に約束の時間より五分早めに着いた。だがジ…

来戸 廉
8か月前
7

【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (4)

4.再会  二年ぶりにジェニーから電話が掛かってきたのは、先月のことだった。  携帯電話に知らない電話番号が表示された。少し逡巡して出ると、「久しぶりね」と柔らかい声が流れてきた。頭は忘れていたが、耳が覚えていた。  短い挨拶の後、 「会って相談したいことがあるの。急だけど今週の土曜日に時間作ってもらえない?」  と切り出されたのだった。  健二は約束の時間より十分早く指定されたホテルに着いた。ロビーに入ると、ジェニーが立ち上がって手を上げた。 「待った?」 「ううん。

【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (3)

3.祭りの後  日曜日の朝。  健二は寝不足を顔に貼り付けて居間でソファーに座っていた。…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (2)

2.関頭  結婚式当日。  案の定、環は寝坊した。 「何で、起こしてくれなかったのよ」 「…

来戸 廉
8か月前
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【連載】冷蔵庫と魔法の薬 (1)

1.闖入者  環が突然訪ねてきたのは、金曜日の夜八時頃だった。  健二は帰宅したばかりで…

来戸 廉
8か月前
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