好きだけど、依存はしてない件

最近、自分の中でかなりの価値観のアップデートが行われている。今まで燃え上がるように恋に落ち毎日何も手につかなくなるほど相手のことを考え、次第に耐えられなくなって自ら恋の炎に冷水をぶっかけて終わらせるという行為を繰り返していた私が、「そういうの、もういいや。」と思い始めていた矢先に彼と出会い、付き合い始めた。

好きで付き合うというのは、ほぼ24時間常に彼のことを想い続けることだと思いこんでいたのがメンヘラたる過去の私である。彼氏というのは、病的なまでの執着心を肌身離さず抱くための対象だというのが当時の私の常識だった。
しかし療養生活さながらのゆっくりとした暮らしをしているここ1、2年で、安定した精神的基底ができあがり、恋愛観にも大きな変化をもたらした。

とどのつまり、会ってない時は付き合ってないのと一緒なのだ。
「今、ここ」を全身で受け止めながら生活する。会ってる時は目の前の彼と向き合って全身で彼の存在を享受する。会ってない時は、目の前のことに集中する。
連絡は余裕のあるときにしかしない。不安に襲われたとき、承認欲求を満たすためのLINEはしない。自分の精神状態と向き合う。自分の心の問題に不必要に彼を巻き込まない。ほっとけばいずれ向こうから連絡がくる。

依存してない理由はいくつかあると思う。
普通に友だちが多い。暇だな寂しいな、誰かと話したいなと思ったときに彼氏以外の選択肢がいくらでもある。最悪、弟と電話しながらゲームするので楽しい。
やりたいことや趣味が多い。続けている自主制作のものだけでも、絵や作曲、マンガなど多岐に渡るし、ゲームは廃人レベルでやり込むし、ネトフリとかYouTubeとか、お笑いとかも好きで、やることに溢れている。

それでもふと体を重ねた日のことを思い出す。今までのどの男よりも私の反応をよく見ながら抱いてくれた。やさしかった。普段一緒にいるときも不意に私の視線の先を追ったり、私の表情や仕草や言葉の端をよく読み取ってくれる人だ。私も他人の機微を観察しがちだから、それがわかる。

好きだ。
こんなにいい人いないな。ずっと一緒にいたいな。というのが今の率直な気持ち。

彼を手放さないためにも、よい距離感で続けていきたい。

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