電車内で動かなくなった！

電動車椅子で、電車に乗ってお出かけする方も多いと思います。
私が体験した電動車椅子でのアクシデントをご紹介したいと思います。

電動車椅子の友人と、イベントの帰り道でした。同じ方向なので、一緒に電車に乗りました。友人が降りる駅が近づき、友人は電動車椅子の電源を入れました。ところが、エラーメッセージが表示されて動かなくなりました。

一緒に電車に乗っていた私は、何となく原因に当てがありました。
そこで一度電源を切ってもらい、手動に切り替えて、数センチ電車の後ろ方向に動かしました。そして、電動に切り替え、再び電源を入れてもらいました。

すると、車椅子は正常に動き、友人は無事に電車から降りることができました。

何が起こったのでしょう？

答えはトルク異常です。その電車はブレーキのかけ方がきつく、「運転が荒いよね」と話題にしていたほどでした。実際、乗っている私たちの体も、ブレーキがかかるたびに何度も大きく振られました。当然、車椅子にも同じだけの力がかかっています。進行方向を向いていた車椅子には、ブレーキをかける度に、その力がかかり続けています。そのために、トルク異常の安全装置が働いたのでした。

ですから、異常なトルクを緩めることをしたのです。自由に車椅子の車輪を動かせるように手動に切り替え、トルクがかかり続けている方向と逆に車輪を動かしました。ほんの数センチで十分です。そして、友人が操作できるように電動に切り替えた。私がしたことは、ただそれだけです。

対処の仕方を知っていれば何でもないことですが、知っている人がいなければ焦ってしまうかもしれません。特に、降りたい駅が近づいていたら尚更です。ですから、電動車椅子で乗り物に乗る方は、是非、こういうケースがあること、そして対処方法を知っておくといいのではないかと思います。

困った時には、どうして欲しいかを伝えられると、まわりの人も協力しやすいと思います。

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