フィルターを知ろう
私たちは、まわりの世界や出来事を自分のフィルターにかけて認識しています。サングラスのようなものと考えていただけると分かりやすいかもしれません。
サングラス越しに景色を見ると、現実とは違う色に見えます。黄色いレンズだと、すべてが黄色く染まりますし、黒ければ薄墨色に染まります。フィルターが歪んでいると、外の景色は歪んで見えます。
これと同じようにその人がどのようなフィルターを持っているかによって、出来事の認識が変わり、自分が置かれている環境への認識が変わります。
私たちは注意深く事実(客観)と認識(主観)を分けることが必要です。
しかし、これを分けて考えるのは至難の業です。なぜなら、私たちは反射的に主観でとらえ、ジャッジする特性を持っているからです。
特に、感情が大きく動いている時は要注意です。自分のフィルターの存在さえ忘れてしまいがちですから。
ですから、事実(客観)を知るためには、自分がどのようなフィルターを持っているかを知ることが必要なのです。自分が、黄色いフィルターを持っていると知っていたら、黄色はもしかしたら白かもしれない。曲がって見える背中は、まっすぐかもしれない。そのように自分の認識を疑うことができるからです。
フィルターを知って、自分の認識を疑う習慣ができると、今抱えている悩みの多くが解消されます。自分の思い込みによって起こっている悩みもありますし、そもそも悩む必要なんてなかったことに気づく場合もあります。あるいは、解決へのワンステップが踏み出せることもあります。
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