![おおん](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/10885191/rectangle_large_type_2_ef984b65cfd177c966740ef8c33790e4.jpeg?width=1200)
「踊りカラクリ語り」っていったい何?インタビューしてみました
はじめまして!
くるくる Global Hubインターンの宮田です。まあまあ、自己紹介は置いておいて、これを見てくださいよ!
どうですか?
プロジェクションと踊りが一体になることで2次元と3次元の境界がぼやけるような感覚になりませんか?
踊り手が映像の中に溶け込んでいるような…
自分が舞台の中に入り込んでいくような…
不思議な感覚になりますよね。
創作舞踊×カラクリ×アニメーションだなんて欲張りすぎ!面白すぎ!いったいなんなの?
ということでこの作品を作っているエンターテイメント一座「踊りカラクリ語り」の創設者である國立照さんにお話を聞いてきました。
國立 照(くにたて しょう 写真右)
女子美術大学アートプロデュース表現領域卒業
総代を務める。在学中にパフォーマンス団体「踊りカラクリ語り」を設立。大西 香澄、田所 日菜子と共にリーダーとしてプロジェクション映像を多彩に使用した幻想的な「光と影のアート舞台作品」を生み出し続ける。映像、音楽、舞踊、ストーリーテラーと様々な面を持つ。代表作『人喰い竜とそれに妻子を奪われた旅人』『鳴き龍』『櫻ピクセル』
『踊りカラクリ語り』というオリジナルの物語舞台(映像×パフォーマンス)をやってます。一年前の作品です。
— 國立 照 @映像舞踊家 (@edge_of_moon) June 25, 2018
魔法や漫画のような舞台をコツコツ制作。
もっと広まって欲しいので、RTやフォローぜひお願いします‥!
#Projection mapping #performance #舞台 #1mmでもいいなと思ったらRT pic.twitter.com/26rkm7r3hw
1.「踊りカラクリ語り」っていったい何?
1.1 どういう表現方法なの?
私達は、巨大なスクリーンにプロジェクターで映像を投影し、 映し出された映像にパフォーマーがシンクロして動くことで、世界観を表現する手法を主とする団体です。(HPより引用)
ほうほう、映像とパフォーマーがシンクロする表現がウリなんですね。動画を見ると分かりますが、確かにシンクロ度合がすごい…!
映像と動きが一緒になって動くことには見た目の一体感を生む以外の効果もあるとのこと!それは「感動を生む動作を自然に作ること」
國立さん
「例えば、光が点いた時って安心しますよね。でも『光を点ける』という『動作』がないと、勝手に点灯したことになって不自然です。そこで『指パッチンをして、火花が散って、光が点いた』という流れを作ると自然に安心できるんです。」
映像だけでは不自然になってしまうかもしれないところを動作を付けて自然な感動に繋げる…動画にもいろいろな映像が使われていましたがどれも動作と一体となっていましたね。それが「踊り手が映像に入り込んでいる」感覚を生んでいる核なのかもしれません。
1.2 作品にはどういう思いが込められているの?
・感動を生む動作を作る
・踊りを映像とシンクロさせる
ことはわかりましたがどのような感動を与えたいのでしょうか?泣かせる、笑わせる、感動にもいろいろありますよね。
國立さん
「作品によって異なりますが今制作中の作品は下を向いている人の気持ちを照らしたいという思いで作っています。」
現在制作中の作品が生まれたのは道端に落ちてしまっていた蝶を拾って看取ったことが大きなきっかけになったとのこと。
台風の時期に羽化してしまったばっかりに道に落ちてしまった蝶。生まれるのがもう少し早ければ助かっていたかもしれません。
当時の國立さんはちょうど落ち込んでいたらしく気持ちが滅入っていたために下を向いて歩いていました。そうでなければ蝶を踏んでしまっていたのかもしれない。
下を向いていたからこそ看取ることができた
そこに不思議な縁を感じたそうです。
あの時の蝶の思いと自分の想いを昇華させること。理不尽さに対する怒りと縁への感謝という複雑な感情のこと。
そうしたことと自分の中で向き合っているうちに物語が出来ていったそう。
同じように下を向いている人が、作品を観ることで重かった感情が溶けるような感動を生み出したい。作品を観る人の鏡として使ってもらうことで助けることが出来れば…
國立さんが制作に込める思いが分かりました。
2.なんでその手法が生まれたの?
「踊りカラクリ語り」を設立したのは在学中とのこと。元々は日本舞踊をしていた國立さんはなぜ現在の映像を用いた手法を作ったのでしょうか?
國立さん
「当時たまたま見ていたテレビに『映像と演武する』というようなシーンがありまして『これ、学校でできんじゃね?』と思ったのがきっかけです」
す、すごい…!そんなに簡単に出来るものなんでしょうか。聞いてみると國立さんは当時映像技術があったわけではなくひらめいたその瞬間から勉強の始まりだったそうです。ひえ~、柔軟性がすごい。
映像を使うことで表現できる幅が増えるとにらんだ國立さん。今まで制作していた大道具や小道具の代わりになるだけでなく実物では表現できない幻想的なイメージを作ることも出来たそう。
そして何より大きいのは「光と影の演出」が出来るようになったこと。人間を演出するうえで重要なカギになっているそうですよ。映像だけではなくその影にも注目して観てみたいですね…!
日本舞踊という古典とプロジェクションという新しい技術。どちらも兼ね備えているのが國立さんの強みですね。
3.制作のこだわり
物語を作っているのは國立さん
映像を作っているのも國立さん
あれ…もしかして國立さんって何でも出来る…?いやいやまさか…
國立さん
「物語・音楽・振付・映像等をやっています」
本当に全部やっていました、びっくり。
もちろん他の人と一緒に制作することも出来ますし、自分以外の色が入るからこそ生まれるものもある。
しかし自分1人でやるからこそ維持できる世界観がありまた表現方法を融合させることが出来るんだそうです。
全て作れるというのは國立さんの強み。
しかし当然時間はかかるものです。一作品にかける時間はなんと早くて半年遅くて2年!音楽を作って見直して、物語と合わなかったら作り直して…
制作はテストの連続です。1人で長編アニメを作っているような感覚になることもあるそう。
とはいえ各作業は別のジャンルの頭を使うので、まるで自分が複数いるようなイメージになってくるとのこと。それって「映像担当の自分さん、この音楽に合うやつよろしく!」のような会話があるのでしょうか。
國立さん
「そうですね、音楽担当の自分、映像担当の自分…さらに制作途中で時間が経つので1年前の音楽担当の自分、未来の音楽担当の自分…とさらに増えていきますまるで大人数でやっているようですよ。」
過去の自分が残した映像や音楽の意図を拾ったり、以前足りなかった部分を磨いていったりするそうです。1人でやってはいるけど、まるで大人数…さながらスタジオ自分といったところでしょうか。
ちなみに映像(絵)も描く國立さん
制作中のものを見せてもらいました
時計の文字盤の下書き
これが…
こうなります
花の部分は回転するギミックが付きです
早く完成作品が観たい…!
4.公演情報
この「踊りカラクリ語り」國立さんの公演が
5月18日19時
5月19日19時
より行われます!創作舞踊×カラクリ×アニメーションを体感しに来ませんか?
詳細はこちらからぜひチェックしてみて下さい!
場所は「くるくる Global Hub」渋谷駅から徒歩3分です!
レンタルスペースくるくる Global Hubでは、"表現者が溢れる世界を作る"ためクリエイター支援事業の「くるくるBase」を始めました。
「くるくるBase」メンバーは3か月間無料でレンタルスペースを借りられるだけでなく、ひとりひとりにマネージャーをつけてプロモーションさせていただきます。
また詳しい公演情報などはくるくる Global Hub公式SNSや國立さんのSNSから発信させていただきますので、ぜひフォローよろしくお願いします。
宮田