3行日記 #195（蟹、いっぱいこ、緑色の男）
六月六日（木）、晴れ
芒種、蟷螂生、かまきりしょうず、カマキリが生まれる。
芒種、梅子熟墜、ばいしじゅくしおつ、梅の実が熟れて落ちた。
午前、健康診断。腹囲の測定で看護婦さんが私のお腹に巻き尺を当てたあと、怪訝そうな顔をしている。もう一回測りますね。あら、おかしいわね。どうやら、昨年の値よりもかなり大きくなっていたので、間違いではないかと思ったらしい。体重も増えているし、良いことだ。
昼、健康診断で朝食を抜いていたので早めに食べる。近くの公園のベンチに座って食べたのだが、もうひとり早弁をしているサラリーマンがいた。その男性はコンクリートの山のてっぺんにレジャーシートを広げ、見晴らしの良いところに胡座をかいて食べはじめた。妻からラインが来た。実家の庭にカニがいたらしい。弱っていたので、水を張ってなかに入れていたら、目を離している隙に脱走したらしい。乾いたコンクリートのうえに濡れた足跡が続いていた。海も川も近くにないのに、どこからやってきたのだろうか。そういえば神社の秋祭りのときに、カニ釣りの出店があったが、そのときに脱走したカニだろうか。
夜、豚の生姜焼き、スープ、バナナ。妻は、何かをいっぱいに詰めたいという願望が強い。例えば、洗濯機を回すときに、ぎゅうぎゅうに詰めたり、ゴミ袋にぎゅうぎゅうに詰めたりしたくなる。燃えるゴミは月曜日と木曜日にだせるので、夏の暑い時期は生ゴミが臭いを発するので、できるだけこまめに捨てたいが、それだとゴミ袋がいっぱいにならないから、週に一回だけだしたいという。いっぱいこで出したいんやもん。
チャックの散歩、左右左、京阪の踏切の手前を南へ。商店街を越えてぐるっと回って帰宅。某銀行のATMの入り口の前の階段に、昨日も見かけた男が座っていた。近くには緑色のカラーコーンが置かれていて、男は昨日、同じような緑色のシャツを来ていた。妻が言った。カラーコーンみたいやな。その男がきょうも座っていたのだが、きょうは少し薄くなって黄緑色のシャツを来ていた。