逆接の旧2級文法「ものの」と「にもかかわらず」(日本語教育クイズ! 経験からデータへ 20[最終回])
問題
旧日本語能力試験2級文法の「ものの」「にもかかわらず」は、データ中の出現頻度が同じくらいです。「ものの」がよく使われるのは以下のどれでしょうか?
a 白書
b ブログ
c 教科書
正解は……
↓
↓
↓
正解 a 白書
「ものの」は白書に非常に多く出現します。白書のお役所言葉と相性がいいようです。一方の「にもかかわらず」は社会科学の書籍や国会会議録に現れます。硬い文章に使われる点は同じですが、こちらは議論をするときに出現します。詳しくはシリーズ5巻第7章の清水論文をご覧ください。
■この記事の執筆者
岩田一成 聖心女子大学日本語日本文学科教授
■この連載で取りあげている本
現場に役立つ日本語教育研究 全6巻(山内博之 監修)
「日本語教育クイズ! 経験からデータ」は、今回が最終回となります。ありがとうございました!
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