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15. 本はインスパイアする! グループ・ジャマシイ(代表:砂川有里子)編著 『教師と学習者のための日本語文型辞典』 くろしお出版 1998
本のメッセージ 『日本語文型辞典』は、砂川有里子氏を代表とするグループ・ジャマシイのメンバー(駒田聡、下田美津子、鈴木睦、筒井佐代、蓮沼昭子、アンドレイ・ベケシュ、森本順子)の編著により、1998年に出版された。編著者一同による「はじめに」には、企画から出版まで8年を費やしたとある。その年月がプロジェクトの重みを象徴するように、3000項目以上の文型や表現形式を、豊富な例文を用いて解説したベストセラーである。本書の意図として、次のような記載がある。「この辞典では、文型を文や
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8. 本で冒険する! 『談話言語学 ―日本語のディスコースにおける構成・レトリック・ストラテジーの研究』 くろしお出版 2004
文法から談話法へ 日本語研究では、まず、文法が重視される。しかし、筆者は、談話法とも呼べる談話現象に見られる規則のようなものを発見するのも、不可欠だと思っている。もっとも、談話法と言ってもその範囲は広く、該当する研究項目を網羅することは簡単ではない。しかし、本書の執筆にとりかかっていた頃、談話現象の全体像がイメージできる本をまとめることができるのでは、と感じていた。『談話言語学 ー日本語のディスコースにおける構成・レトリック・ストラテジーの研究』は、そのような(少々無鉄砲な