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話題シラバスの構造化(日本語教育クイズ! 経験からデータへ 9)

問題

ある話題について話すには、そこで使われる語彙を知らねばなりません。つまり話題と語彙はセットで存在します。ある話題に属する語彙の親密度・必要度(評価者が親密だ/必要だと判断する語が占める割合)を計算すれば、話題を親密度・必要度順に並べることが可能です。以下の中で、親密度・必要度の一番高い話題はなんでしょうか。

a 買い物・家計
b 酒
c 友達

正解は……









正解 c 友達

答えはcです。友達、酒、買い物・家計の順で親密度・必要度が低くなっていきます。親密度・必要度が高いほど、その話題を初級でも扱いやすいということになります。これにより話題に難易度を付与できるようになります。話題シラバスを構造化できるということです。詳しくはシリーズ6巻第6章の山内論文をご覧ください。


■この記事の執筆者
岩田一成 聖心女子大学日本語日本文学科教授

■この連載で取りあげている本
現場に役立つ日本語教育研究 全6巻(山内博之 監修)

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