『悪と全体主義―ハンナ・アーレントから考える』/ 第2回 ムシャクシャしちゃうの四六時中
あ。これはたらはかにさんの裏お題でしたねっ(^^ゞ
ちなみにもう締め切られております。
2.やつあたりしちゃう
まずは大きなところから。
ユダヤ人に対する迫害っていうのは、西欧の各地で昔から頻繁に行われていたそうで、社会不安や行き場のない怒りが鬱積すると、人々は何かもっともらしい理由をこじつけては、ユダヤ人をいびり、殺した。
ポグロムは虐殺だ。
きっとこんなトコで私が軽々しく扱っていいような内容じゃないし、毒親家庭の中で捲き起こるしょーもないいざこざとポグロムとを横並びにして考えたりしちゃいけないのかもしれない。
だけど。
誰かを攻撃することによってイライラを解消したい。
誰かを貶めることによって自分の価値を高めたい。
誰かの悪を追求することによって自分が善であることを再確認したい。
どちらの事象の中にも、こーゆう共通した下心が見て取れないか。
更に言えば、ごくごく普通の健全な家庭においてだって、こういう要素がゼロではない(たぶん)。
『機嫌が悪い時にイライラしてつい子供にキツくあたっちゃった(後悔)』みたいなことがあるハズだからだ。
この世に完璧な聖人などおらん。
普通の家庭と機能不全家庭とポグロムとの違いは何かと考えた時、ザルい私は単純に『程度の差』じゃないかと考えてしまう。
並べるとこう。
ポグロム > 虐待・毒親家庭 > 普通の家庭
一時期『親ガチャ』ってワードが随分批判されていたけれど、当事者からすればアレはある程度真実で、結局のところ家庭と子供の幸せは『親の質』にかかっている。
妄想系不安症(造語)を抱える父は繊細で心が脆く、キレやすい。日常生活の中で、なんの脈絡もなくブチ切れる父の暴発は風船の破裂によく似ていた。
どんだけキレても満足できない彼の苦悩に終わりはない。心に巣食う不安を拭い去る方法がわからないからだ。
今にしてみれば、アレはそういう苦しみがゆえの『あがき』だったんだろーなって思うけど。
家族のココロをズタズタに貶める暴言や怒鳴り散らしが、父の『ガス抜き』『憂さ晴らし』であったことはまず間違いない。
ナチスの台頭とともに大衆は全体主義へと流れてゆく。
なぜだろう。
うちの父にもソックリそのままこういう傾向がみてとれるのだ。
ーーー次回、『3.隷従しちゃう』へつづく!
2023.11.23.