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長崎県 佐世保でいろいろな制覇を楽しむ旅 ~ Part 2



2日目は朝から日本最西端の駅に向かいます!くろしお今回の旅で、いちばん行きたかった場所です。


~前回の記事はこちら~


JR佐世保駅構内の端っこに松浦鉄道の乗り場があります。

ここにもしっかり
“日本最西端の鉄道”とアピール

佐々行きは
たびら平戸口まで行かないので
注意です。後続の列車に乗れば
行けるけどね。



ここでプチ情報。佐世保~たびら平戸口のみの乗車なら往復割引切符がお得です。自動券売機で購入できるのでぜひ。

2024年7月現在
松浦鉄道ホームページより


この松浦鉄道はもと国鉄でした。戦時中に建設された鉄道路線で、この3つの橋梁はコンクリート製のアーチ橋。これを作るためには鉄筋が必要だったけど、戦時中ゆえ戦闘機などを製造するため鉄が不足していました。そんな中、開通を強く望んでいたのでしょう。鉄筋ではなく竹筋で造られたとされる記録が残っている貴重な建造物として国の登録有形文化財に指定されています。


ところで、なぜそこまでして開通させたかったのでしょうか?

それは石炭輸送の活性化のためだと言われています。それに加え、前回の記事で紹介した有田焼きや伊万里焼きを海外に輸出するためでもありました。

日本の伝統工芸を海外に広めたい。そんな熱い思いがこの鉄道の築きを急がせたのかもしれません。

たびら平戸口が日本最西端の駅という事は海がすぐそばにあると言うこと。有田方面からは焼き物を、佐世保方面からは石炭を鉄道で運び海外に輸出したい思いで建設された路線が、今でも私たちを乗せて走っているのです。

今の日本の鉄道は人を運ぶのが主な役割かもしれないけど、そこに敷かれている線路は遠い昔、日本の経済を支え潤すために重要な輸送手段として人の手で築きあげられた大切な “希望の道” だったのです。

その道の上に今なお鉄道が走り、そして私は今からそれに乗り込む。旅という名目であったとしても、とても貴重な時間がやってくると思えて仕方なかったのです。

赤鬼、青鬼さんみたい。
あるところには
赤鬼と緑鬼さんがおったなぁ。
(by.京都丹後鉄道)


赤鬼さんに乗ります。


さぁ、一緒に出発しましょう。少し駅を紹介しながら日本最西端のたびら平戸口へ向います。

各駅にはとてもきれいな壁画が飾られていたり、ユニークな駅名や、珍しいホームの活用など、車窓からは景色以外にも見どころがたくさんあります。

松浦鉄道ホームページより

泉福寺駅
せんぷくじ駅


野中駅
のなか駅


本山駅
もとやま駅


あ!これは
よーさん名前のある山や(笑)


かみあいのうら駅



駅名標をアップしてみると…

書いてありますね。



さらにこの駅のホームには…

自転車置き場があるー。
ホームと一体やん(笑)


だいがく駅
学生さんらしき若い子達が
たくさん降りていきました。


棚方駅
たながた駅


真申駅
漢字表記だと読めないね。


真申駅にはこんな記念碑がありました。

松浦鉄道全通記念碑

昭和20年3月最後の難工事であった地真申付近の工事が完成。佐世保 一 有田間が全通し松浦線となる。

下記写真参照



小浦駅
こうら駅


さざ駅
ここが終点の列車もあるから、
立派な造りの駅舎が構えています。


吉井駅
よしい駅


吉井駅ですれ違ったこの車両は
いつからの列車?
めちゃくちゃ年季がはいってる。


黒煙を吹かして
佐世保方面に発車して行きました。



こちらの吉井駅から次駅の潜竜ヶ滝駅(せんりゅうがたき駅)の間に有形登録文化財の橋梁3つすべてが、かかっています。


列車に乗っていると橋梁は見えないけど、この橋は約80年も鉄道路線を支えていて、その上をまさに今、走り抜けているなんてすごい経験をしたなぁと思いました。

こちらと


こちら。
3つあるのだけど確認できず᠁(汗)


わーこれも古い駅名標だ。


潜竜ヶ滝駅
せんりゅうがたき駅


新しいのもあった。よかったぁ。


いのつき駅
ここはひらがな表記の駅


高岩駅
たかいわ駅


えむかえしかまち駅
かっこいい駅名やなぁ


このあたりから少し標高の高いところを走行するのか、景色を見下ろすような車窓に変わっていきます。

眼下に見えているのは
江迎川(えむかえがわ)



そして到着。
たびら平戸口駅です!

こちらも昔ここに蒸気機関車が、
走っていた名残でしょう。
北海道 登別駅にもあったあれです。



ここに、来たかったのです。

日本最西端の駅
たびら平戸口駅


この時ばかりは、
青空が味方してくれました。


鉄道で来れる西の終点に降り立つ


駅構内の一角には小さな博物館があって、所狭しとたくさんの鉄道関連の物が保管、展示されていました。

わ!すごいもの見つけたー!
たびら平戸口と東根室
西大山駅と根室駅も
黄色いポストで繋がっていたね。




この駅からは『無』を感じた。“今もここにあること” それ以上でもそれ以下でもない。それがすべて、それだけで充分。もう、なにもいらない、ただそこに居てくれるだけで。そんな気持ちにさせる駅でした。


駅舎を眺めていたけど、もうそろそろ息子もしびれを切らしているようなので、これぐらいにしておきましょう(笑)ここから歩いていける距離に道の駅があるのでそちらでお昼ご飯にします。

ここの2階にレストランがあります



“1位”と書かれていたらもうそれしかないでしょう。なんのひねりもなくふたり揃って同じ物をオーダー(笑)あと、本日の地魚刺身のイシガキダイもお願いしました。

あっちもこっちも見切れてる~

ドーン!


イシガキダイ


海鮮丼の中にも「夏香タイ※」という鯛が入っているのですが、このイシガキダイはそれを上回る美味しさでした。今までこんな鯛食べたことない。めちゃくちゃ身が締まっていて歯ごたえがあるのです。コリコリしてる。でも口に残らない。味わっていると、あ、なくなっちゃったってなるんです。これ、おすすめです。

※長崎の平戸の自然豊かな海で育てたタイで餌の中に平戸産のサマーオレンジ『平戸夏香』を混ぜ入れたフルーツ魚。

平戸とれたてお魚市場より


実はこのあとノープラン(笑)どうする~?と言いながら食事をしているとあるものを目にしました。

なぁ~あれ、お城ちゃう?


ってか、これ平戸島や。
めちゃ目の前にある~。


あれは平戸城。平戸にお城があること自体知らなかった。その左側にある富士山みたいな山(もう、全部富士山の形に見えちゃう(笑))は、平戸島で1番高い山の安満岳(やすまんだけ)かなと思います。



立派な赤い橋は平戸大橋です。

赤い橋の向こう側に見えているのは平戸島の先端かな?だとしたら᠁

平戸島にも最西端と名のつく場所が
2ヶ所もあるんです。
水色の丸印あたりが
見えているのだと思います。

長崎県は日本最西端祭り


島の端っこには行けないけど、調べてみたら困らない程度に、ここと平戸島を結ぶ路線バスの運行があるみたい。これは平戸島が私たちを呼んでるな(笑)

バス停は平戸瀬戸市場の向かい側の建物にあるのですぐに見つけられると思います。(この時、息子とバスの時刻表を調べるので必死で写真が全くありません(汗))

バスで平戸大橋を渡る

ライトがたくさんある。
夜はライトアップされるんやね。
きれいやろうなぁ。

バスの車窓からのベストショット


ここ平戸島は長崎県で最初にキリスト教が布教された場所。ここから各地に信仰が広まっていったけど、豊臣秀吉がキリスト教を禁止したことによって、キリスト教信者は行き場を失っていきました。そんな中、この平戸島が信仰を守り抜こうとした人々である隠れキリシタンの地として、今でも和と洋が混ざりあった町の風景が見られる場所です。

予備知識なく来たので、とりあえずバスターミナル周辺の歩いていけそうなところを回ってみることにしました。

平戸島にゆかりのある外国人の像が
並んでいました。

ここも温泉があるのですね。
うで湯
写真左側に見えるのは
息子の指さし像です(笑)
パン屋さん発見。
フィーカベーカリーさん

平戸産の塩を使ってる
塩パンをいただきました。



この階段を上がれば松浦史料博物館なのですか、私たちは左のほうへ行ってみることにします。

ここは大ソテツ通りだそうです。

標識にあった六角井戸

中国様式の珍しい形をした井戸です。


大ソテツ通りと言われる訳が、ここで明らかになりました。なんかものすごいエネルギーを感じます。

ニョキと顔を覗かせているあれです。


大蘇鉄(オオソテツ)。
すごい生命力を感じます。なんか、私が見ているんじゃなくて、私がこの大蘇鉄に見られているように感じる。

こんにちは。
失礼します。

樹齢400年!

長老クラスの大蘇鉄だから、たくさんの柱で支えられているのですね。

樹齢400年とは思えないほど
上へ上へ舞い上がるように伸びてる。


この先に神社があるようなので階段を上がってみました。

天満神社と印されています。

調べてみたけど、
あまり詳しいことはわからなかった。


この生い茂った草木に囲まれた中にある神社。あまり多くは知られたくないのかもしれない。静かに手を合わせて元きた道に戻ります。

このあたりは
木々の精霊がいるかのような
雰囲気だった

左へ


急な坂道が続きます。

坂道の途中で平戸城を眺める

振り返りると
なかなかな坂道
登った先にある
平戸ザビエル記念教会


こんな立派な教会を
自分の目で見たのは
初めてかもしれない。

この教会は1913年(大正2)に「カトリック平戸教会」として今の愛の園保育園の所に建ち、1931年(昭和6)に現在地に建設された。 1971年(昭和46)に1550年のザビエル平戸来訪を記念して教会脇に「ザビエル記念像」が建立され、教会の名称が「聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂」と呼ばれるようになったが、近年、正式名称を「平戸ザビエル記念教会」と改めました。

ほっこりHIRADO観光案内より


中も入ることができました。撮影禁止なので、みなさんには紹介できませんが、自ら身を置いて心から感じるべき空間だと思います。


最後にこちらに行ってみます。

ここにも蘇鉄が両脇に

工事中だったようです᠁(汗)

寺院と教会の風景

平戸ザビエル記念教会と光明寺、瑞雲寺が交差して見える、平戸を代表する風景。 平戸港を一望する勝尾岳では、カトリック教会の尖鋭な屋根と十字架、そして寺院の屋根瓦がひとつの風景となり、日本と西洋の文化を感じさせる平戸を代表する景観のひとつとなっている。

ほっこりHIRADO観光案内より


今はこうして日本と西洋が仲睦まじい風景として受け入れられているけれども、これが今ここにあるのも、この地で隠れキリシタンが命をかけて守り抜いた証なのかなと思うと、なんだか少し複雑な思いに駆られてしまいました。


ノープランだったから平戸島行っとく?みたいな軽い気持ちで来た自分がちょっと恥ずかしくなった。

でも、呼んでくれてありがとう。
繊細で素晴らしい教会の姿を初めて見ることができました。


バス停に戻る途中。
集団下校の子供達の楽しそうな会話の声にやけに安堵感を覚えた。

平和なひとコマ。
ほっとする。

特徴のある橋の前を通る。幸橋(オランダ橋)と言うそうです。

重要文化財
に指定されているそうです。

その昔、城と城下町との往来は船であった。 1669年(寛文9)第29代鎮信が、そこに木橋を架け幸橋と呼ばれた。 1702年(元禄15)第30代棟が、これを石橋に改架した。 これを別名「オランダ橋」という。 これは、1600年始めオランダ商館の石造り建築に従事した石工、豊前からオランダ技法を伝授された石工によって架橋されたからだという。 巧みに巨石をたたみ半月弧を描き美しい。 1984年(昭和59)前面解体して改修復元され、同時に幸橋御門も復元された。
2014年に愛の聖地として、日本ロマンス遺産より認定されました。

ほっこりHIRADO観光案内より
幸橋(さいわいばし)
いい名前ですよね。



あ、そうそう、日本に初めてビールが輸入されたのは、ここ平戸島だと言われているのですよ。そのビールがオランダ産。日本でビール醸造が始まったのは長崎の出島と言われていますが、実はそれよりも早くに、オランダからやってきたビールを元に醸造を始めたのは平戸島なんですって。今のビールの原点はここ平戸島なのかもしれません。すごいな~。私はビール飲めませんが᠁(苦笑)


と、話していたらバスターミナルに戻ってきました。

ここからでも教会が見えます。

平戸城は眺めるだけに
なっちゃった。
なんかこの二層の雲…
網走のオホーツク海を思い出す。


少しの時間だったけど、平戸島に来れて良かった。再び松浦鉄道に乗って佐世保に帰ります。


ただいまー。

特急みどりとツーショット


さてさて、ここからフードファイター魂に火が灯ります(笑)

今日の晩御飯は、またまたレモンステーキを食べに行きますよ。

レストラン本陣

佐世保駅から歩いて行けます。


こちらのレモンステーキも熱々の鉄板の上でたまらない音とともに、芳醇な肉の香りを広げながらテーブルに運ばれてきました。

香りだけでご飯いけそう(笑)
いただきます。


レストラン本陣さんのレモンステーキはとても上品な風味。お肉は柔らかくて口の中でとろけます。ソースもフルーティーな甘さ。レモンは皮をむいてあるので小さくナイフで切り分けお肉の上にのせて、ソース×レモン×お肉の三重奏でいただきました。特別な日に食べたい高級な味わいでした。男性の方はこれだけだと、お腹いっぱいにならないかも。周りの方はご飯大盛りでオーダーされていましたよ。上品でもシメのご飯ダンクはマストなのかもしれませんね。


ごちそうさまでした!


さぁフードファイター親子は、まだ行きます(笑)

続いてはこちら。


佐世保バーガー発祥のお店 ハンバーガーショップ ヒカリです。

せっかくなので
港沿いを歩いて行きます。



佐世保駅みなと口側から見て右手に、させぼ五番街というショッピングモールがあります。そこの1階、港に面した場所にヒカリさんがお店を構えています。



1番人気と書かれているスペシャルバーガーを息子とシェアしていただくことにしました。

店内は小さめです。


佐世保バーガーのお決まり。オーダーしたら出来上がるまで少し時間がかかります。ワクワクしながら待ちますよ。

壁に可愛らしいイラストが。


出来上がりましたー!

見てください!
イラストに偽りなしのビジュアル


これは美味い。すべての具材がとてもバランスよく味付けされています。毎日食べても飽きない味。例えるなら日本のご飯とみそ汁のようなバーガー。毎日は言い過ぎでも、しばらくすると恋しくなる味。地元の方が、こぞってここをおすすめしてくれたのがわかる気がしました。佐世保に来たらここはぜひ。


このあと、させぼ五番街にもセレナがあるようなので行ってみることにしました。

駅構内のエレナより
こちらのほうが大型店です。


駅構内のエレナでは見つけられなかった九州のソウルアイスを探すべく足早になる息子(笑)


── どうやら、見つけたようです!さらに、さらに、私が食べてみたかったあれも発見!どちらも即買いしました。

ホテルに戻ってから撮影。
これを食べたかったんだって。
もちろん2個買いました。


ブラックモンブラン、全国的に馴染みのあるチョコバリに似ていますね。個人的な感想ですが、こちらのほうが美味しいです。バニラの味が違うように思います。このブラックモンブラン、セブンイレブンでも買えるみたい。ご近所で見かけたら一度食べてみて下さい。


私が食べたかった白鉄火。
こちらも駅のエレナでは見かけなかった。


長崎白鉄火は
ヒラマサという魚を
巻き寿司にしています。


なぜ、長崎では鉄火巻はマグロではないのでしょうか?調べてみると、これは長崎の人が白身のハマチやブリ、ヒラス(ヒラマサ)といった魚のコリコリ食感を好むからだそうです。お昼に食べたイシガキダイもコリコリして美味しかったなぁ。それに加えて長崎の人は、マグロの食感が苦手な人が多く白鉄火が定着したとも言われているそうですよ。

長崎白鉄火。マグロの鉄火巻よりあっさりしていて食べやすかったです!次回はぜひ、お寿司屋さんで巻きたてを食べてみたいな。


エレナでお目当てのグルメを購入できたご機嫌な2人(笑)美味しいものもたくさん食べたし、あたりを散策してからホテルに帰ろう。


たくさんのポップなライトアップ。このあたりはアメリカンを感じますね。



めちゃくちゃいい日だった。見た景色も食べた食事もひとつ、ひとつが、目新しく新鮮で、五感が喜ぶ一日になりました。

あともう一日、佐世保バーガーを食べれると思うと楽しみです。明日はどんな味に出会えるかな?


今日はもうお腹いっぱい(笑)
幸せです。




くろしお

させぼ五番街
ステキでしょ。

続きはこちら。


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