落語聞いてたら質屋の話があったけど、馴染みがないのでほんのちょっと調べた話
妻と子供が、妻の実家(といっても、同じ町内)に行っている間に、お風呂にゲルマニウム温泉の素を入れて、のんびりと入浴するって〜時に、なんか手持ち無沙汰だってんで、Spotifyで落語なんか聞いてみたって〜話です。
今や落語でもなんでもあるんですね。
私は、質屋庫と言う落語を聞きました。
(単に1番最初に置いてあった落語ってだけですが、、、)
なかなか面白い話で、オチはちょっと高尚。
それよりもこの落語に入る前の段階が長い!全部で34分くらいある中の8分は落語の導入部分の流れ。
落語ってあまり聞いたことないけれど、結構色々な話をしながら、本筋の話に関係がある話をするんですが、質屋通いをする話が結構具体的なんです。
今や、質屋を利用する人ってがいるのかはわかりませんが、と言う私も質屋未経験なのでちょっと調べてみました。
質屋に着物とか時計など(質草と言います)を持っていくとその時計の価値の範囲で融資して貰えます。例えば、時計を持っていくと、査定されて融資金額と利息(質料と呼ばれ、通常固定金利)が決まります。10万円の融資を受けると、時計は質屋に担保として置いてきます(ちゃんと管理してくれる)。その後の選択肢が色々あります。これも歌丸師匠が言ってました。
1)融資された金額を返済する
10万円+利息を質屋に返済し、時計を取り戻す。
2)融資期間を延長する
融資期間は3ヶ月がよくあるパターンのようで、期間が終わる前に利息だけ払うと融資期間の延長が可能となります。別に融資額が増えるわけではなく、3)で説明するように担保物品(ここでは時計)が質流れしないようにしておく方法となります。すなわち、時計を取り戻したいという意思があることが前提となります。
3)返済しない(質流れ)
融資期間を超えると、時計の所有権は質屋に写ります。これはもともと取り戻す意思がない場合と、利息も払えない状況で泣く泣く質流れとなる場合があるようです。誰かの形見を質草として入れたりしていたら、辛い。。。
なかなか面白いシステムですね。現物を担保にお金を借りるシステムです。
歌丸師匠もこの質屋通いは兄弟子に教わることなく自然と覚えたとのことで、当時は借りたい希望額を言ったりしたようで、希望額を言っても低く言われるから、いつも高めの希望額を言っていたというエピソードがありました。
今や、メルカリとかヤフオクとかありますが、それとはシステムが完全に異なります。質屋に物品を預けてお金を借りて、お金を返せば預けた物品が返却される。
当座の足りないお金を自前の現物で現金化するシステムは、日本だけなく、アメリカ、中国、イタリア、イギリスと色々な国にもあるシステムのようです。
そして、今の時代は買取やリサイクルも同時に展開している質屋も多いそうですが、古くは古代ギリシア時代からあるそうで、昔も今もシステムはあまり変わっていないと言うのがとても面白いなぁと思います。
それだけ今も昔も需要は変わっていないと言うことですかね。
歌丸師匠が言っていましたが、景気が悪くなると繁盛するのが質屋だそうです。今の世相としては、質屋が繁盛しているのかもしれませんね。